JARL QRPクラブ会報 2012年11月号 Vol.55-07

投稿者: | 2012年11月25日

2012年11月号 Vol.55-07 11月25日発行


2012 QRP全国集会の報告

#696JE1ECF 斎藤 毅

 2012年11月10日から11日まで、一昨年、昨年に引き続き、静岡県熱海市
伊豆多賀のいざわ荘においてQRP全国集会を開催しました。今年は、昨年の繰越金
(オークションでのQRP全国集会への寄付金)を活用させていただいた関係で、
各地で行われている懇親会同様の扱いとし、表立ってQRPクラブを語らず、また、
一般からの参加もあり、下記の16名が参加しました。また、土産(参加賞?)は
ピクシー2(HF2石CWTRXのキット)+おまけ部品のセットが配布されました。

※JA1APA石橋さんは再割り当てJA1局ですが、以前のコールサインでは
当クラブ100番代の会員であったとのこと。
   JH9JBI山本さんは、1エリアQRP懇親会の常連で、今回参加者への
土産であるピクシー2(キット)のおまけ部品の提供者です。

 受付開始前にアンテナ設営がはじまり、移動運用の準備もOK。

参加者の一覧

QRP No. コールサイン 氏名
33 JR3ELR 吉本さん
66 JF1RNR 今井さん
288 JS1BVK/3 山田さん
381 JR1WJM 入澤さん
383 JK1TCV 栗原さん
505 JP2LOA 原畠さん
508 JG1RVN 加藤さん
645 JA5DIM 林さん
696 JE1ECF 斎藤
699 7L3DNX 竹野さん
720 JR3EGC/1 石原さん
725 JR1QJO 矢部さん
742 JR3DKA/1 大原さん
822 JA8DIQ/JF1ISC 大久保さん
一般参加 JA1APA 石橋さん
一般参加 JH9JBI 山本さん

 受付後、夕食までの時間でJA8DIQ大久保さんのしきりでワークショップが
開催され、以下の発表がありました。
  1、USBでつなぐスペクトラムアナライザの紹介と計測器のスマートフォン
での活用について  JA1APA 石橋さん
  2、FMフロントエンドIC・TA7358をDBMとして使用した時の特性
   について  JH9JBI 山本さん
  3、ステンレス線PESUSはアンテナエレメントに使えるか
    JA8DIQ 大久保さん

 夕食時にはお約束の自己紹介タイムがあり、近況等の報告などが行われました。

また、食後はオークションと団欒タイムで夜が更けていきました。オークション
では30近い出品があり、幻のトランシーバー(完成品JH1FCZ作シリアル
No.B-073)を入手したラッキーな方【残念ながら私ではありません】もおり
ました。

翌日、解散後は、初島へ渡る方も数名いました。今回の全国集会は、次回から
クラブとして会が行えるよう区切りをつけたつもりです。来年はクラブの全国集会
として、別の地で開催できるよう、どなたかに幹事をお願いしたく考えております。
(サブとしてお手伝いをいたしますが、私は幹事メインを一休みしたいと思います。)
地方の方から特に地元で全国集会を開催してほしいとの声をききます。幹事が
自らのテリトリーまたは、その付近など運営しやすい場所を選定し開催するのは
当然のことであり、特権でもあると解釈しておりますので、開催地の希望がある
方は幹事または有志として手をあげていただきたいと思います。

QSP
今回、土産にしたピクシー2は、2013年のハムフェアにて複数台を
展示します。閲覧者の投票によるコンテストをやろうというプロジェクトが
掲げられました。条件はAltoids缶を使用すること。
 このAltoids缶付きピクシー2については3台分程の予備があります。
購入希望者はJE1ECF(E-MAIL je1ecfsaitoあっとathena.ocn.ne.jp 
あっとは@に読み替え)まで。


QRPなDXの世界

海外のQRPer

JA1KGW 青山憲太郞
Kentaro Aoyama

ON6MJ/QRP、Josさんの真空管式“SPUTNIK”、700mWとTH3Jr組合わせの2WAY QRP QSO

 平成24年(2012) 10月6日は、19:50~20:05JSTの夕方に21.060 MHzでEUがオープンしていて、ON6MJ/QRP、Josさんと2WAY QRP QSOができましたが、Josさんとは1st QSOでした。

 彼のリグは、“SPUTNIK”、2球式(1SH24b+1P24b)、700mWとTH3Jrの組み合わせで、RSTはHIS 549、MY 579を交換しました。

 ON6MJ/QRP 、JoeiさんのQSLカードは“SPUTNIK”の回路図と送信機の写真が貼り付けてありました。真空管1SH24b及び1P24bは何れもサブミニアチュアを使用した極めて簡単な組立のようです。“SPUTNIK”の詳細に関しては、
このリンクのWebを参照して下さい。

(編集部注、JosさんのQTHデンデルモンデはベルギー北部の都市のようです)


DX短信

JA1KGW 青山憲太郞
Kentaro Aoyama

 “太陽活動の気まぐれ”に関して、前号でサイクル24のピークのことを記載しました。
 11月4日、2012年府中市民芸術文化祭に協賛のJA1ZGO 府中アマチュア無線クラブが計画した講演会が開催されました。
 演題は、“今、太陽で何が起こっているのか~観測衛星「ひので」の磁場観測が暴く太陽の異変”、講師は岡本丈典氏で、現役のJAXA 宇宙科学研究所 太陽観測衛星「ひので」グループ研究員です。
 用意した椅子が満席で立ち席を含めて50人を超す盛況でした。準備されていた豊富な観測衛星「ひので」の太陽活動表面の磁場写真を参考にしながらの講演でした。
 「磁場」、「ダイナモ」および「太陽活動」をキーワードにみんなが気にしている「今、太陽で何が起きているのか」の講演を聴きました。
 太陽活動周期が11年から14年、に延びているがマウンダー極小期に似ている。しかし、この様な状態が来るかどうかは、サイクル24が終わってみないと本當かどうかは判らないと言うことでした。
 この原稿を書いている11月21日は、SSN=119、K-factor=2でした。さて皆さんのQSOの結果は如何でしたか?
 28.076MHzのJT65A、1W、5バンド八木アンテナの組合わせで、連日QRVして居ますが、EU, W, 南米、アフリカとも比較的楽にQSOが出来ています。


先月号で呼びかけた「FT-817、私の使い方」の特集に、早速カナダの林さんから投稿がありました。
みなさんの使い方を編集部あてに教えてください

FT-817 私の使い方

VE3CGC はやし ひろ

2012/11/22 (ve3cgc@hotmail.com)

 私のFT-817NDは買ってからずいぶん経ちます。パワーは今、2wにセットしてありますが、この夏に5wに設定しようとしましたが、どういうわけか出来ませんでした Hi。
 私は毎年、夏、裏庭にテーブルを出し、コーヒーやビールを日陰でいただきます。 時には、暑い部屋の中より、涼しい外のテーブルで夕食を食べることもあります。

 だいたい土曜日、日曜日の週末が多いのですが、2時間、3時間くらいテーブルにFT-817、デスクコンピューターを改造した12Vの電源と、自作ポケットバーチカルアンテナを写真のようにセットし、オンエアーします。 

主に、7Mhzと14Mhzに出ますが、私のQTHオンタリオ州から、東は大西洋岸、西はコロラド州くらいまで、CWでカバーできます。近いところはSSBでも十分QSOでき、楽しいです。

 キーは自作したものを好んで使います。 (1)ペーパークリップ(そちらではゼムピンと呼ばれているようです)のもの、(2)古いコンピューターのマウス、(3)金物のヒンジを利用したもの 等ですが、どれも使い勝手はいいです。
 FT-817ND等、無線道具一式はクリスマスの贈物用にビールが入っていたアルミの手提げカバンに入れ、移動運用に行くときに、いつでも持って行けるようにつめ込んであります。 でも今まで、移動運用はしたことはありません Hi。
ハッピーQRP, 73.
VE3CGC はやし ひろ


私の自作

 JI3BSB  山本 節也 

 準オールトランジスター式の6mDSBトランシーバーを製作しました。
 回路図、外観写真は表示の通りです。

(回路図はクリックすると拡大されます)



(外観写真)
 お気づきの方もおられるかもしれませんが、CYTECの内田さんの回路を参考にしてい
ます。内田さんTNX。
 受信部は2SC945×2の差動型増幅回路です。通常エミッターには、定電流回路を組み
込むのですが、今回は抵抗で簡略化してあります。
DC検波は2SC1923のエミッター混合回路。出力をトランスで受けることで、感度の上昇
を図っています。
あとは、スピーカーを駆動できるレベルまで増幅する回路です。直接スピーカーを駆動
する回路は、シャンテック電子の2石アンプキットの回路を参考にしています。
これで何とかSGの-20dbμVの信号が聞こえます。消費電流は80mA。
 VXO部は特に変わったことのない回路ですので説明は省きます。
 送信部はほぼ、内田さんの回路のコピーです。2SC945のマイクアンプの出力を2SC945
×3の差動型増幅回路でDSB波を作ります。
出力はトロイダルコアを使った同調回路にしてあります。最初、非同調で試しましたが
、出力が上がらず、同調回路にしました。
この出力を2SC2055、2SC2053で増幅します。出力は20mW(もう少し出ると思いましたが
)、消費電流は90mAです。
なお、無信号時のキャリアは1mW程度出ており、キャリアサプレッションはよくあまり
ません。
 電源電圧は6Vです。乾電池で動作させると、送信時に発振をします。もう少し改良
が必要です。
 なお、同調コイルやVXOコイルは1ヶ所を除き、AMZコイル(千石電商等で手に入ります
)を使用していますが、問題なく使えます。


 

役員会から

JA8IRQ 福島誠

☆ QRPクラブではただいま監査の選挙を行っています。1名の立候補者があり、新任投票を行う予定です。所信がこのサイトの会員エリアに掲載されていますので、クラブ会員は画面の左上のボタン「ログイン」から会員エリアに入って読んでください。


編集後記

 JI3BSB  山本 節也

 ☆ 11月は全国集会がおこなわれQRPer達が会員・非会員を問わず親交を深めたことと思います。
 ☆ また、今回は海外より投稿もいただきました。QRPクラブを盛り上げるのは、会員一人一人です。積極的な投稿をお待ちしています。
 ☆ 次号の投稿締め切りは12月20日です。

JA8IRQ 福島誠

 ☆ 投稿は編集部あてメール(qrpnewsアットマークjaqrp.net)でお願いします。
 ☆ 編集スタッフも募集中です。一緒に会報を作りましょう。
 ☆ 福島の無線関係のメールアドレスをja8irq@jarl.comから ja8irq@jaqrp.netに変更します。
   jarl.comのアドレスは特定の人からのメールを受信できないなどのトラブルが発生したためです。転送容量が1MBまで、という制限はよくわかるのですが、最近は皆さん平気で5メガ10メガのファイルを送ってこられます。今後も受信は可能ですが、送信はjaqrp.netからになります。