JARL QRPクラブ会報 2015年6月9日発行 Vol.58-3
No. | 2015年6月号 目次 | コールサイン | 筆者 |
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1 | 収納式パドルキーの製作 第2号 | JA3HKR | 吉田 清和 |
2 | 小ネタ:三角波発生回路 | JG3ADQ | 永井 正範 |
3 | QRPなDXの世界 | JA1KGW/JA2OP | 青山 憲太郎 (Kentaro Aoyama) |
4 | CalKit”スーパーアンテナバラン” | JO1UBD | 丸山 裕二 |
5 | 簡単八木アンテナの製作 | JA8IRQ | 福島 誠 |
6 | 編集後記&近況報告 | JO1UBD | 丸山 裕二 |
7 | 編集後記&近況報告 | JA8IRQ | 福島 誠 |
収納式パドルキーの製作 第2号
#982 JA3HKR 吉田 清和
当会報2014年4月号に収納式パドルの製作を紹介させていただきました。その際、マイクロスイッチを接点に用いたものを製作予定と述べていましたが、その製作を行いましたので同様のものの繰り返しで恐縮ですが紹介させていただこうと思います。
今回はケースにアルミ角パイプを用いました。近所のDIY店に行ったのですが適当な太さのものがなく、知り合いの業者に依頼したところ30mm×20mm角、長さ1mのものが810円で入手できました。これを長さ90mmに切ったものをケースとしました。パイプの肉厚は1.5mmでしたので、90mm×27mm×17mmの容積にすべてのものを組み込むことになります。
各部品の寸法と配置を決める方法として作図のできるソフト(イラストレーター)を用いました。部品の大きさや配置を自由に動かせるので、先ほどの容積に収まるよう検討するのに便利です。(図1)
【図1】設計概略図
この方法で決めた部品を大まかに切り出したものが図2です。ベース板、バネの部分に相当するエポキシ基板、アルミの短冊、レバーの部分の樹脂板などです。
構造はベースプレートにすべての部品を取り付け、このベースプレートをスライドさせて所定の位置で固定します。そのためにケースの角パイプに長穴が必要です。
【図2】組立て前の部品状態
接点になるマイクロスイッチですが、秋月で購入しました。チップ部品のような大きさなので狭い場所に組み込めます。(図3)
取り付けはプリント基板を小さく切ったものに半田付けして位置を微調整できるようにしました。(図4)
【図3】接点部
【図4】内部の様子
完成したものの収納時と運用時の写真を並べてQSLにしたものを図5に示します。
FT-817につないでテストしてみましたが、バネ部分が少し固い気もしますが何とか動作してくれるようです。
【図5】完成状態
写真にはありませんがケースの下側にタップ穴を設けていますので別の台などに固定することができます。
編集担当から
吉田さん、報告ありがとうございます。
小さい市販品パドルで、特に収納式は意外と高価ですよね。さて、バネの強弱調整は、基板を薄く削る事で調整できそうですね。また、隙間調整も出来る構造との事ですので、コダワリの位置へ調整も可能ですし。こういう小さいキーヤーは固定方法に難儀しますが、厚めなアルミ角パイプをケースとして利用する事は発想しませんでした。また、こういう小さいキーヤーは固定方法に難儀(左手でキーヤーを持って、右手でパドル操作したり)しますが、「タップ穴」は厚めなアルミ角パイプだからこその産物ですね、脱帽です。(JO1UBD)
小ネタ:三角波発生回路
#58 JG3ADQ 永井 正範
タイマー用ICを使った約10秒のサイクルで三角波を発生する回路です。
出力電圧をバリキャップ同調のVXOに加えればバンド内を自動でスキャンしてくれるため、ダイヤルをグルグル回さなくてもワッチすることが出来ます。
A部の電圧が0Vから電源電圧まで変化するようVR1を調整してください。
現在開発が進められている60周年記念キット(21MHz DSBトランシーバー)の外付け回路として使ってみるのも面白いのではないでしょうか。
【回路図】三角波発生回路
【写真】三角波発生回路
編集担当から
永井さん、報告ありがとうございます。三角波について真剣に考えたのは、秋月電子で以前に販売していてスペアナキットを作った時で、なるほど、こういう風に発振周波数を可変させるのかぁと思いました(キットは完成には至りませんでしたが)。
ハムを始めた頃は、三角波や短形波などは、何に利用するのだろうかと疑問に思っていました。自転車に取り付けたアメパトサイレンは、まさか三角波で作られているとは思いもせず。その後に存在を知ったシンセサイザー楽器では、波形を選んで、時間やフィルタ操作などで様々な音が作れる事を知りました。サイン波の合成で何でも作れると知ったのは、かなり後の方で、学校で習った事は趣味に役立つと思いました、Hi。
無線家の大敵であるスプリアスを減らすために、純粋なサイン波へ近付けるべく努力をしている一方で、音楽家は楽器の倍音具合により様々な音色を作り出し、聴く者はそれにグルーヴを感じる。AM変調の良さは、倍音の混ざり具合なのかぁとも思いました。かなり脱線してすみません。アイディア小物の報告もお待ち致します。(JO1UBD)
QRPなDXの世界
世界のQRPper
#377 JA1KGW/JA2OP 青山憲太郎 Kentaro Aoyama
JA2LDP/QRPp、若原さんとのJT65による2WAY QRP QSO
毎回投稿の“QRPな世界、海外のQRPer”の紹介も長期間になり、少々ばて気味の(本年4月で馬齢を重ねて82歳・・・)当局に自分で“渇”を入れる意味もあり、これから”世界のQRPper“をご紹介していきたいと思います。
手始めに、直近でしかも足下の日本で新しいデジタル通信方式、JT65により2WAY QRP QSOをしたJA2LDP、若原さんを紹介します。
多くの方がご承知のように、JT65による通信は“CQ”を出してから、“72“を送信して一連のQSOが完了するまで少なくとも5分間を必要とします。従って、コールサイン、QTH(実はロケータのPM95)、RSレポート以外のショートハンドの13文字を送ろうとすると更に追加の時間が必要となり、時間がかかる割には送信できる情報量が少ないというOMさんもおります。
しかしなんと言っても、一番の魅力は極めて少ない送信電力と簡易なアンテナ(ゲインの低い超小型アンテナ)で世界とQSOが出来ること及びこの結果がARRLでエンテイティとしてカウントされるというルールです。サイクル24がいよいよ下降期に突入している現在も、その気になれば北米、南米、アフリカ、オセニア及びヨーロッパと簡単(言いすぎかな?)にQSOが出来ると言うことです。
当局の場合もこのJT65モードでQSOをしていますが、90%以上は海外局です。国内局とのQSOは大変少ないケースです。5月19日、14.076MHz(指定周波数)、09:32JSTで静岡県沼津市のJA2LDP/QRPer、若原さんから呼ばれて2WAY QRP QSOが出来ました。
【図1】JA2LDP局のQSLカード
【図2】JT65でのQSO画面(ウオータ・フォールが受信内容に相当)
JA2LDP局は、FT-817NDの出力500mW(0.5W)を7メートル高のMicro Vertアンテナに給電してのQRVでした。JT65ではQSOをしている2局はお互いの相手局の変調波をPCのウオータ・フォール画面で観測出来る点にあります。この画面で見る限りでは、当局(5W出力の状態)の信号の強度及び相手の信号はそれぞれ-11dB、-9dBでした。この信号の差は、当局の出力5Wと相手の0.5W比とHy-gainn のTH11DXとMicro Vertとの利得比による数値です。戴いたレポートからよく言われますようにJT65モードでは、5WはQRO局になりそうです。
最近では、世界は勿論のことJAからも多くの局がJT65モードの運用をしています。是非、アパマン運用のQRP局にはお勧めしたいモードの一つと思いますので、“食わず嫌い”ではなく是非トライして新しいデジタル・モードの雰囲気の体験をお勧めしたいと思います。
編集担当から
今月号から新シリーズですね。引き続きよろしくお願い致します。
さて、多くの方が開設しているインターネットのブログでは話題に関係する写真や画像が添えられていると、その話題を強く記憶したり、後日思い出す際のタグ情報として無意識に利用されているように思います。青山さんの報告でも、紹介される局のQSLカードが添えられているので、皆さんも記憶に留まるのではないでしょうか。僕は同じQSLを手に入れる程の腕前が無いので、会報で見るだけになっていますが、「あっ、同じQSL持っている」など読者の皆さんは思い出す際の手助け(タグ情報)として効果があると思いました。(JO1UBD)
CalKit「スーパーアンテナバラン」
#993 JO1UBD 丸山 裕二
ヒマな週末、何かを作るか迷った時にはバラン巻きと決めています。今年は二個目のバランを作りました。移動運用では、現地到着後にバランを忘れてハッとする事があるかと思います。予備品として準備しておくためにもお薦めな、手のひらサイズ小さいさで、また、安価ですので何個有っても良いかと思います。
初めてCalKit#243“スーパーアンテナバラン”を作った際は上手く巻けずに、特にコアへの4回巻きがキツくて入らずに……今ではだいぶ成長しました。
【写真1】ビニル線にはトリファイラ巻のクセを付ける
3色のビニル線(0.12sq)をトリファイラ巻きするところが最初の難関で、コツはビニル線に十分な巻クセが出来るように、トリファイラ巻きした状態で数日間放置しておくことをお薦めします。ビニル線に巻クセが付いていると、後工程のコアへの4回巻き時に、トリファイラ巻きが十分に残った状態で作業を進める事が出来ます。僕はだいたい1週間くらい放置しています。トリファイラ巻きをどのくらいシッカリ巻くかですが、団子が出来る程に強く巻く必要はありませんが、十分に巻いておきます(表現が難しいので定量評価で表すと、線間容量で60pF程度がちょうど良い巻き目安かと思います)。バイファイラ巻きにすると、その分の電気長は長くなりますので、3本間の相互容量が同じくらいならちょうど良いかと思います(撚り線構造のCAT5eのUTPケーブルを測定すると、物理長が100mでも電気長では103m~105m程度になっています)。
トリファイラ巻きを4組まとめた状態でコアに巻く工程、これがこのキット最大の難関かと思います。コアへ3回巻きまでは難なく進みますが、最後の4巻き目がなかなか通ってくれません。コア径がギリギリなためで、この工程で何回もやり直しをすると、せっかくのトリファイラ巻きが解けてゆきますので、十分に注意して巻きます。
【写真2】3回巻いた時点での隙間。残り1回が難関。
さて、このバランの回路図を見ると、4個並列接続のLを4組直列接続して、それぞれの箇所からタップを取り出しています。Lの並列接続時の合成インダクタンスは”和分の積”で、同じLの2個並列ならインダクタンスは半分になるのに、なぜこんな事を???な状態でした。確かにLを別々のトロイダルコアへ巻いた場合は”和分の積”になりますが、同じコアへ巻いているトコロがミソで、合成インダクタンスは変わりません。また、インダクタンス値は同じでも直流抵抗の低減に役立つ並列接続になっていますので、0.12sqの4倍の断面積のビニル線で巻いた時と同じ効果になります。アンテナ線/素子では断面積が大きいと周波数特性が広帯域に渡り良好となる効果がありますが、このバランも同様に広帯域化を狙った”並列接続”かと思います。最初から太いビニル線で巻けば….無駄な空間が生まれるので、多くの細いビニル線でコア穴を満たして行くことが合理的で、さすがに良く考えられているなぁーと、作る度に感心しています。そして、コアの穴がビニル線でパンパンになって、空きスペースがほとんど無い状態が、トロイダルコアを使い切る状態かと思います。
このバランに使われているトロイダルコアはトミタ電機製の2E2B素材で、単体を簡単に測ってみました。
1回巻: 8.3uH
2回巻:24.1uH
3回巻:45.8uH
4回巻:71.2uH
5回巻:99.2uH
6回巻:128.6uH
7回巻:360.4uH
8回巻:466.5uH
直列接続時の合成インダクタンス(単純に和)
1回巻を2本:24uH
2回巻を2本:70.5uH
3回巻を2本:127uH
4回巻を2本:465.8uH
並列接続時の合成インダクタンス(同じコアを使用しているので、基本的に同じ)
1回巻を2本:8.4uH
2回巻を2本:24.1uH
3回巻を2本:45.8uH
4回巻を2本:71.4uH
5回巻を2本:100.3uH
6回巻を2本:130.2uH
7回巻を2本:357.8uH
(参考)
FT-82-61を10回巻きで約7uHです。
製作後のチェックとして、タップ間で測定するとそれぞれ約70uHで、不平衡入力/平衡出力ではそれぞれ約460uHでした。もしこの値からかけ離れていた場合は、LとLの直列接続が逆巻きになっている可能性がありますのでチェックが必要です。例えば4回巻きを2個直列接続する場合に、巻初め/巻終わりを適切に接続されて無いと、L成分が打ち消されてしまいインダクタンスはゼロになります。
製作のコツとしては、平衡出力の圧着端子とBNCのGND端子を予め半田付けしてからケースへ入れて、最後にBNCの信号側の半田付けをします。このバランの最後の難関は、蓋が閉まるかどうかです。コアへの巻き方にもよりますが、力技としてシャコ万力で固定しておけば1週間くらいでクセが付いて、蓋が自然に開くような押し戻しは無くなります。
【写真3】タップ毎に測定。約70uH。
【写真4】ケースへ入れる直前(圧着端子はカシメ後に軽く半田付け)
【写真5】完成。疑似負荷(100Ωを2個並列=50Ω=VSWR1.0用、150Ωを2個並列=75Ω=VSWR1.5用)。
【写真6】蓋閉めはシャコ万力でクセ付け
このバランの特性は、説明書にも記されていますが念の為に測定してみました。空中配線の簡単なダミーでの測定で、また、作り方にもよりますが、50MHzでのVSWRは1.5前後ですが、7MHzでは1.13。同じダミーでメーカー製バラン(第一電波/BU55)もほぼ同様の特性です。疑似負荷のリードが長い為かと思います。
僕が最初に作った”スーパーアンテナバラン”の状態を写真9に示しますが、4回巻が上手くできず、殆どストレート状態になっています。確かケース穴開け加工済みキットの時期でしたので5年くらい前でしょうか。それから何個も作る事で少しは上達して……これまでに10個くらい作ったかなぁ~?それでも移動運用先で、未だにバランを忘れてドタバタしています。
QSO時にRigやANTの紹介は聞いた事はありますが、さすがにバランの紹介には遭遇した事が有りませんので、どのくらいの方が使用しているのか不明ですが、アキバ千石電商さんの陳列の減り具合から想像すると、使用している方は意外と多いのではないでしょうか(6/4時点でアキバ店は品切れになっていました)。
最後に、トロイダルコアを2個巻きや3個巻、また、4回巻きがキツいので3回巻きや2回巻きなど、いろいろと発展系を試しましたが、キットのままが一番良い状態でした。
【写真7】特性測定(0.5~95.5MHz。50MHzでZ=29.9+j1.8)
【写真8】メーカー製の例(0.5~95.5MHz。50MHzでZ=50.7+j20.1)
【写真9】初めて作った際は、解けて殆どストレートに。
編集担当から
スーパーアンテナバランは私も、旧FCZ研究所から2個購入しました。
一つ目はフィルムケースに入れて移動用ダイポールアンテナの直下に入れてます。
【写真10】
二つめはミノムシクリップをつけてチューナから平衡フィーダへの接続用にしています。丸山さんのと比べるとスカスカですね。
【写真11】
(JA8IRQ)
かんたん144MHz3エレ八木アンテナの製作
JA8IRQ 福島 誠
近所のホームセンターに売っている材料で約1時間、千円でできる八木アンテナを作ってみました。HFをメインにやっている人がちょっとだけU/Vを聞いてみたいがアンテナがない、というときにこんなアンテナはいかがでしょうか?
一昨年、仕事の都合で函館に引っ越してきてから、地元のJARL渡島檜山支部のイベントに参加することが多くなりました。私はもともと地域クラブに所属していたことがなかったため、なかなか楽しい経験をさせていただいてます。6月7日にはフォックスハンティング大会があり、たまたま自分の休みの日だったので参加しました。人生初のキツネ狩りです。
144MHzの免許は持ってないのですが、中国製トランシーバ宝鋒UV-5Rで受信だけはできますので、これを使うことにしました。アンテナは指向性のあるものを何か作れば良いと思ってWebを探してみました。
いろいろ見た中ではJAMSATのサイトにあった「VHF/UHFのための安価なアンテナ」および「435MHz用6エレメント八木の製作」というのが目にとまりました。
アメリカのWA5VJBケントさんとキューバのハムが議論してできたものだそうで、「物不足のキューバで手に入る材料で作れる」という設計思想にひかれました(ちなみに私はキューバ音楽の大ファンです)。ケントさんご本人のWebには、八木=宇田先生の1926年の論文と共にこのアンテナの原文があります。
【図1】
このアンテナのポイントは導波器を半分だけ折り返し、エレメントに直接同軸をハンダ付けすることで特別なマッチング機構は不要でそのまま給電できることです。ケントさんによれば「0.5dBほどの利得を犠牲にすれば給電点インピーダンスへのマッチングは妥協できますし、完璧な輻射パターンをあきらめれば非対称な給電方式が使えます。 そして寸法に神経質になる必要のない、広い帯域幅を持ち、同じエレメント間隔で多エレメントに成長させられる・・・そしてなにより5ドルで簡単にできてしまうアンテナになるのです」ということです。
さっそく近所のホームセンターに買出しに行きました。ブームは木材で15X25の角材で長さ60センチ以上なら使えますが、手持ちのことを考えて91センチにしました。エレメントは3ミリの銅または真鍮の線・棒なら何でも良いようです。私は銅と真鍮の丸棒を使ったのでちょっと高くつきましたが、銅線やアルミ線にすると安くできるでしょう。
製作は、角材に3ミリのドリルで4つの穴を開け、指定の長さに切ったエレメントを差し込むだけです。1mの銅棒で作ったので、導波器の先を切った残りから4.1センチ分を反射器にハンダ付けで継ぎ足します。
輻射器は3/4波長の折り返しなので2本の棒をハンダ付けしました。最後にBNCコネクタつきの同軸ケーブルの芯と網線をエレメントにハンダ付けしました。たしかに簡単です。
【写真2】
残念ながら特性などはわかりませんがFMラジオ局を受信してみて、それなりに指向性があることはわかりました。エレメントをひっこ抜いてブームの角材と一緒に束ねてプチプチで包めば移動もラクです。私はリュックに入れて背負い、自転車で会場の公園に行きました。
【写真3】
肝心のフォックスハンティング大会では、Sメータのない機械だったのでビームの効果がよくわからず、8名中7位の成績に終わりましたが(Hi)終了後のジンギスカンを美味しくいただきました。この模様はJARL渡島檜山支部のブログでも紹介されております。(支部の了解を得て写真をお借りしました)
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【写真4】
八木アンテナの自作というと、「板金工作が大変でアパート住まいでは無理」という印象がありますが、こういうやりかたもある、という意味で紹介させていただきました。
編集後記&近況報告
JO1UBD 丸山 裕二
★5月号の公開から約半月ですが、6月号をお届け致します。
★今月号の青山OM報告のディジタルモード”JT65″については、Google検索の上位には青山OMが製作に参加されている“JT65-HF 運用解説書”がヒットします。これからJT65を始めようと思う方は合わせてご覧下さい。
★ディジタルモードで思い出すのが、狭帯域ディジタル変調のπ/4シフトQPSK方式での通信です。実用化が始まった直後に山梨県内で品質が悪いとの事で現地調査に出向きました。すると、盆地である市内中心部にある送信局からの空中線サイドローブ成分が周囲の山々へ放射され、積雪状態の山岳地帯から反射波として戻ってきて、伝搬遅延量が加わったD/U比が得られずにBER劣化が起こっていました。アナログ変調(FMまたはPM)では気付かなかった現象で、いろいろなノウハウが得られました。
★前にも紹介しましたが、1,200MHz帯はベランダのアンテナをスカイツリーに向けて反射波により関東一円とQSOしています。しかしD-StarのDDモードでは、この反射伝搬では上手くレピータアクセスができません(DVモードは問題無く繋がります)。送信機に繋いだNW機器からはARP要求が来る毎に送信されていますが、レピータからの下り方向は全く応答がありません。しかし、たまに応答が来る時があります。応答が来る時間帯などから想像すると、どうやら羽田空港周辺に飛来する航空機反射が加わると、レピータとの間で疎通状態になるようでした。
★このような環境の場合は、ビーム方向を変えずに1Wから10WへQROしても、D/U比が変わらないので効き目はありません。どこかにちょうど良い反射体がないかを探しながら、微妙な方向調整を常にしています。
編集後記&近況報告
JA8IRQ 福島 誠
★ 7月18日~19日には関西アマチュア無線フェスティバルが開催されますが、JARL QRPクラブも出展いたします。関西在住のスタッフがお待ちしておりますので、お近くの皆さま、ぜひご来場ください。
★ QRPニュースの投稿の宛先はqrpnews@jaqrp.netあてです。
会員の皆さま、原稿に写真を添付してお送りください。
メールでの投稿が苦手な方は、郵便で福島の自宅あてお送りくださってもかまいません。
☆ 製作記録、市販機器の改造、あるいは運用情報など歓迎いたします。
個人的に興味のあるのは、「シャックの整理・縮小のしかた」です。お空に本格的に移動する前に、何を残し、何を処分するか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。難しいテーマですが、勇気をもって取り組んでいる先輩たちの投稿をお待ちしています。
☆ 当会のアワードは、まもなく再開の予定です。連絡先は award@jaqrp.netです。
ついでにコンテスト担当は contest@jaqrp.org です。
qrpクラブの役員会むけのメールは qtc@jaqrp.org あてにどうぞ。
会長(私)あてのメールは ja8irq@jaqrp.net で届きます。
☆ 以上、いずれも@(全角)を@(半角)に変換した上でお送りください。実際のアドレスをWeb上に出すと、1週間でSPAMメールが届きだすので、このような配慮をしております。
★ 2018年3月5日追記、JA2LDPさんのQSLカードの個人情報が出たままになっていましのでで修正しました。ご迷惑をおかけしました。