JARL QRPクラブ会報 2015年12月22日発行 Vol.58-9
No. | 2015年12月号 目次 | コールサイン | 筆者 |
---|---|---|---|
1 | 【回顧】写真で振り返る私の2015年 | 7K4VQV (AD7TN) | 坪井 望 |
2 | 【レポート】移動運用報告 | JH7OZQ/1 | 荒井 克典 |
3 | 【実験】7極管12BE6を使用したAM送信機 | JF2NMY | 高木正人 |
4 | 【特集】私の三大ニュース | JA3PZM | 大隅 康司 |
JH7OZQ/1 | 荒井 克典 | ||
JA1VUC | 星野 隆敏 | ||
JA5DIM | 林 章二 | ||
JG3EHD | 西村 庸 | ||
JR1KDA | 岩崎 正二 | ||
5 | 【小ネタ】BNCコネクタの保護キャップ | JG3ADQ | 永井 正範 |
6 | 【小ネタ2】もの好きな皆様におすすめするキットは? | #1071 JA1VUC | 星野隆敏 |
7 | 【小ネタ3】既成のクリスタルでVXOとIFフィルタを自作するためのツール | 7L1WRK | 小島 岳男 |
8 | 【レポート】QRPなDXの世界 ~海外のQRPper | JA1KGW/JA2OP | 青山憲太郞 (Kentaro Aoyama) |
9 | 【編集後記】近況報告 | JA5PSJ/9 | 小谷 一孔 |
10 | 【編集後記】近況報告 | JA8IRQ | 福島 誠 |
【回顧】写真で振り返る私の2015年
転勤でアメリカ ミシガン州デトロイト郊外に来てから早5年。今年の無線活動を写真で振り返ってみます。
#525 7K4VQV (AD7TN) 坪井 望
(1) JT65の運用
今年もQRPで交信したモードの大半はJT65でした。5Wに屋根裏ロングワイヤーでも、DXと交信が出来ます(写真1)。
【写真1】 2月21日夜、ブラジルのPY4DHと交信後、オーストラリアのVK2FADをコールしているところ
(この後、コールバックがあり交信成立となりました).
(2) 一時帰国
3月中旬から2週間休暇を貰い日本へ一時帰国しました。
【写真2】 宿泊した新横浜プリンスホテル32階客室からハンディ機 IC-Q7 + プリンテナでオンエアしているところ
これだけの高さがあると280mWでも結構飛んでくれます(写真2)。ご近所のJL1KRA 中島さんは出張中で不在、残念ながら交信出来ませんでした。
(3) デイトン・ハムベンション
3度目のデイトンは、近郊のハムクラブの日帰りバスツアーで行ってきました。
QRP関係で目立った新製品がなかったのですが、こちらはLNR Presicionのブースで展示されていたMountain Topperという山岳運用アワードSOTA (Summit On The Air)を狙った、7/10/14Mhz 3バンドCW機です(写真3)。
発売後すぐに完売になってしまったようで、現在品切れ中 。
【写真3】 Mountain Topper 7/10/14Mhz 3バンドCW機
(4) ピコ6Zとご対面
アメリカのQRPerは、ピコ・シリーズを見たことがないと聞いていたので3月に一時帰国した際に日本からミズホ通信のピコ21Sをアメリカに持ち帰りました。私の入っているミシガンQRPクラブの会合に持っていったところ、「ミズホは俺も持ってる」という方が!
翌月の会合にWB6NST Bruceさんが持ってきたのは、30年近く前にカリフォルニア州のハムショップから購入したというピコ6Zでした(写真4)。
【写真4】 ミシガンQRPクラブの会合でミズホ通信のピコ21Sとピコ6Zとがご対面
(5) ピクニック
ミシガンQRPクラブ 7月の会合は、野外に出てのピクニック(写真5)。公園の東屋でお昼ご飯を食べて、ジャンク放出、お楽しみ抽選会などを行いました。私は中華ピクシー(キット)とRaspberryPiが当ってしまいました。まだ両方とも手がつけられていないので、冬休みの宿題にしようと思います Hi hi
【写真5】 ピクニック参加者の集合写真
(6) アイボールQSO
ミシガンQRPクラブ以外に参加しているNAQCC (North American QRP CW Club)会長のN8XMS Paulさんのシャックにお邪魔しました。
私のQTHから車で30分くらいのところに住んでいるということで、「アイボールしよう」と言われていたのですがなかなかお互いのスケジュールが合わず、1年近く経ってしまったのですが、ようやく10月下旬にアイボールが実現しました。
メインのリグはElecraft K2、アンテナはCushcraft R7バーチカルを使用されていて、QRPでDX 100エンティティ以上Cfmされています。
Paulさんは、約20年前に旅行で訪れたテネシー州でTen Tec社を訪問して、お土産として購入したQRPトランシーバーキットを組み立て、運用し始めたのがQRPを始めたきっかけだと教えてくれました。
とてもきれいに整理整頓されたシャックが印象的でした(写真6)。
【写真6】 North American QRP CW Club会長のN8XMS Paulさんのシャック
編集部から
アメリカのQRP事情のレポートありがとうございます。写真4のWB6NST Bruceさんが持っているピコ6zにバーニア・ダイアルがついてますね。
さすがにあのチューニングつまみはアメリカの方には大変でしょう。箱の中は10Wリニアでしょうかね。(JA8IRQ)
【レポート】移動運用報告
10月17日に谷川岳天神平スキー場・高倉山付近(標高=約 1416.6m)から
移動運用をしました。
#625 JH7OZQ/1 荒井 克典
家内が谷川岳のトマノ耳近くまで登るというので、戻ってくるまでの待ち時間で移動運用しました。
持参した機材はFT-817ND(写真1) 、ヘンテナ、4mh伸縮ポール(写真2)、LiFeバッテリーとソーラーパネル(写真3、4、5)。
機材の写真は一週前に筑波でテストした際のもので、当日の写真は青空のものです。
6m SSB 5W で 10局と QSO できました。神奈川が多く、埼玉、群馬、千葉(鴨川)でした。
斜面を機材を持って20分登り、実質運用時間は2時間、設営・片付け15分ずつ。雨と霧の中をスマホのコンパス頼りに登り、設営できた頃からだんだん晴れてきました。
紅葉シーズンで登山者もまあまあ多かったのですが、人が来ない遊歩道の端にしました。地図で見ただけなので心配でしたが、北側はスキーゲレンデ、南は赤城山方向が広く見渡せるロケーションでした(写真6)。
【写真1】 移動運用に持参した機材
【写真2】 ヘンテナ、4mh伸縮ポール
【写真3】 ソーラーパネル(表)
【写真4】 ソーラーパネル(裏)
【写真5】 LiFeバッテリー
【写真6】 赤城山方向のロケーション
編集部から
運用レポートありがとうございます。ちなみに4mの伸縮ポールは伸ばすと7m以上になるそうで、6m用ヘンテナの下部エレメントもかなり高い位置になります。(JA8IRQ)
【実験】7極管12BE6を使用したAM送信機
JF2NMY 高木正人
JF2NMY 高木正人
2015 11.17
今年2台目の送信機を製作したのでお知らせします。
会員には昔のラジオ雑誌で7極管を作ったワイヤレスの記事をご覧になった方も多いと思います。
6BE6等の7極管については低い評価が書かれていることが多いのですが、今回使用してみて、とても使いやすい球だと思いました。
G3のバイアス電圧によって、変調のかかり具合が小気味よく変化します。すでに2エリアのAMロールコールでQSOしています。
先人が苦労して開発した球にはそれなりの価値があるものだと思います。
製作の動機
周波数変換用の7極管(6WC5、6SA7、6BE6等)を使ったワイヤレスマイクは、過去に多数の例が発表されています。
【図1】6BE6を使った中波帯AMワイヤレスマイクの例
(出典は実用真空管ハンドブック 誠文堂新光社 昭和41年)
変調の質については悪いと書いてある記事もあります。
その原因としては2点挙げることができます。
(1)変調波を加えるG3がゼロバイアスである。
(2)自励発振に変調をかけているため、発振の安定度が悪い。
上記2点を改善すれば、良好な変調をかけることも可能であると考え、下記回路図に示す送信機を製作しました。
【図2】12BE6を利用した50MHz送信機回路図(図をクリックすると拡大します)
【コイルデータ】
L1 | L2 | 単4乾電池に1φスズメッキ線9回スペース巻き |
L3 | 単4乾電池に1φスズメッキ線2回 | |
L4 | L5 | T25-10に0.32φホルマル線20回 |
新たな試み
図2のような発振回路を作りましたが、発振せずこの回路はやめました。
G1-G2間でオーバートーン発振をさせ、G3による緩衝効果を経てプレート出力を得ようとしましたが、失敗でした。
予備実験をすべきでした。
【図3】12BA6による発振回路実験
成績
図3の回路において、G3のバイアス電圧を-4~-5Vにすると良好な変調がかかります。
考察
7極管は適切なバイアス電圧を与えれば、良好な振幅変調をかけることができます。
出力は小さいです。
編集部から
子どものころに6BE6のワイヤレスマイクの記事はよく目にしていましたが作ったことはありませんでした。高木さんはこの送信機で6mAMで地元の2局と交信したそうです。VHFでこの球を使うという発想はありませんでした。(JA8IRQ)
【特集】 私の三大ニュース
今年を振り返り、6人の方々から三大ニュースをご紹介いただきます。
#344 JA3PZM 大隅 康司
1..4月25日
7MHz/SSB/QRP(600mW)で1day AJD Wkd
2.6月10日
沖縄県糸満市(JCC4017)でWACA Wkd(SSB/QRP)
3..11月22日
北海道二海郡(JCG01079)でWAGA Wkd(SSB/QRP)
番外
JARL創立90周年記念QSOパーティー(90PX部門)
7MHz/SSB/QRP(600mW)で120PX/229QSO
全市全郡は86年2月からですから30年かかりましたHi。
これがcfm出来れば、そろそろボケ防止も兼ねてCWを始めようかしらん。
#625 JH7OZQ/1 荒井 克典
・今年の私の三大ニュース
1番目、移動運用車を作りました
「2014年は台風で近所のゴルフ練習場鉄塔倒壊自宅タワーに近所からの不安苦情があり撤去。2015年は中古軽移動運用車=移動シャックを作りました(笑)! 主に6m&QRPなど移動運用を楽しんでいます(写真1)。」
2番目、JA Pepper60 の予約ができた
「キットづくりを楽しめるうちに楽しみたい!キット屋さんも様々な事情で減る中、貴重です。ご準備いたたくスタッフ様に感謝です。」
3番目、担いでの移動運用も充実した
「軽量Li-Feバッテリーと安価ソーラーの電源セット+釣り竿ヘンテナで運用開始。 地味に自分の足で少し登って、太陽さえあれば半永久的にQRP運用可(写真2)。」
【写真1】 中古軽移動運用車=移動シャック
【写真2】 移動運用セット
#1071 JA1VUC 星野 隆敏
・今年の私の三大ニュース(アマチュア無線編)
1. 中波475kHzの免許登録
近くで半径200mに人家の無い場所探しに燃えた。
2. 1アマ合格
40年間の2アマにピリオド:カード型の従免が欲しかっただけ。
3. スペアナを意識
GigaST8やAPB-3を入手し学習中:今までオシロが最高と思っていた。
【写真3】 中波475kHzの免許申請時の様子
#645 JA5DIM 林 章二
○私の今年の三大ニュース
1. ハムフェアで、スターのSR-100を見つけて購入
昔キットで作った事のある、比較的状態の良いSR-100を購入できました。高松に帰って全部ばらして、CR類やソケット等を交換して再組み立てして楽しみました(写真4、5)。
2. DRAKEの2-Cを買ってしまいました
もうでかいものは落札しないと決めていたのですが、状態の良い2-Cを見つけ、つい落札してしまいました。外観は良好ですが、ちょっと感度低下がみられましたので、これからレス トアに挑戦します(写真4、6)。
3. とうとう還暦を迎えてしまいました
高松に単身赴任して無線のアクティビティは下がりっぱなしです。還暦を迎えたので、生まれ変わった気持ちで来年はもっと頑張りたいと思います。
【写真4】 スターSR-100 & DRAKE 2-C
【写真5】 スターSR-100の内部
【写真6】 DRAKE 2-Cの内部
#979 JG3EHD 西村 庸
アマチュア無線の義務教育をほとんど受けずにこの世界に入り、そのごく一部しか知らない私にとって自分の中ではやることほとんどがニュースになるのですがその中から3つ選びました。
以下は今年やった事と感じた事です。
1.13年ぶりに火を入れた14MHzモノバンドSSB送信機から煙が出なかった事
2002年5月19日に栃木県の局とQSOして以来、放りぱなしにしていた送信機を引張りだしてきて10月に開催されたCQ-WW-SSBコンテストに参加しました。13年間机の下でジャンクの下敷き状態VFOの電源を3端子レギュレータで安定化し、終段タンクコイルを作り直しましたがまだ生きていました。
2.部品の値上がり
エレクトロニクスの世界はデフレがアタリマエと思っていました。今でもロジックIC等デフレ状態ですが、特に機構部品・・・その辺の店頭にあった部品・・・・が値上がりもしくは製造中止というのが増えました。通販が一般的になりましたが在庫が少ない部品は店頭でしか手に入りません。見つけると宝くじに当たったような気になりますが、値段を見ると驚きます。手持ちのジャンク貰った部品と組合わせのできる部品が値上がりしたり製造中止というのはつらいです。(オークションは好きではありません。)
3.アマチュアの世界はガラパゴス通信 略してガラツーとシーラカンス通信 略してシーツーが共存していることを再発見
12月5日に㈱アイコムのならやま研究所で開催されたフェアに行ってきました。来春発売予定というIC-7300を見てきました。係りの人は何やら難しい説明をしてくれましたが、特許の関係があるのか私にはよく理解できませんでした。同行したOMに「IC7300でもCWやSSBは昔のものと同じでしょ? ディジタル信号を変調すればCWもSSBも関係なくなります。」展示室の片隅にあった「コリンズの75A4はスクラップですね。」 というような事を言うと、「それがアマチュア無線です。趣味の世界です。TV放送がディジタルになったのとは違います。」と言われました。
¥0ケータイはハムの世界では成立たないです。IC-7300やIC-7851を見るとガラパゴストランシーバ(ガラトラ)、アマチュアの通信はガラツーとしか思えません。
このフェアの1週間前CQ-WW-CWコンテストに写真7のリグで参加しました。受信機は1946年4月製(とフタの裏に表記してあります。)を使いハイテクリグ(多分)使用の局とQSOしました。この受信機の電源は自家製で、スタンバイを改造したりコンデンサの大半は臓器交換していますが基本的には当時のままで、シーラカンスがコンテストに参加しました。シーラカンスは「地球上には生物が変化する必要が無い場所が少ないながらもあり、そのような環境で生存してきたため進化しなかった。」という説があります。また 「その遺伝子の変化は他の生物に比べ遅い。」とも言われています。ハムは,ガラツーとシーツーが共存できる多様性のある特殊な通信の世界だということを再認識しました。TV放送がアナログからディジタルに変わったのやパソコンとは大違いです。
Windows95/98を初めかつての国民型PC-9800シリーズは今ではほとんどがスクラップになっているのではないでしょうか。
【写真7】 このリグでCQ-WW-CWコンテストに参加
#837 JR1KDA 岩崎 正二
1.FDIMとDayton Hamventionに参加した事
ここはQRP ARCIの年次総会みたいなところもあり、いろいろなイベントやセミナーで勉強になります。また、会場で友人も作れたのが良かったです(写真8)。同時に開催されているDayton Hamventionは、免許を取った中学生の頃からいつかは行ってみたかったところでしたので、感慨ひとしおでした。記念にTG付きのスペアナを買って帰ってきました。
2.K3NGキーヤーの自作教室をローカルのアマチュア無線クラブ・メンバーで実施した事
ここではK3NG OMが配布しているArduinoのスケッチを使ったエレキーの基板を作成し、ローカルのアマチュア無線クラブのメンバーと自作教室を開きました(写真9)。基板はCADソフトで設計し、格安基板屋さんで作りました。1枚でも10枚でも値段は同じです。10枚作ると1枚当たり数百円でプロ並みの基板が作れます。これをもとに自作教室を開きました。
3.K2を製作した事(まだオプション基板を作っています)
言わずと知れたElecraft K2です。ElecraftではクラシックHFトランシーバーと言われていますが、作って受信した感じでは今でも十分に実用的です。本体と160mオプション、オーディオ・フィルター、オートチューナーまで作り込みました。今、SSB基板とIO基板を作っているところです。やはりKitとはいえ自作のリグでQSOできるのはアマチュア無線家の特権ですね。
以上が私の三大ニュースです。
【写真8】 Daytonで親しくなったOMさん
【写真9】 キーヤー自作教室の参加者
編集部から
ちなみにQRPクラブの三大ニュースは以下の通りです。
- 60周年記念キット(Pepper60)の開発がはじまった。
- 60周年記念としてQRPハンドブック新版を作る準備としてCQ誌への連載開始。
- 24年ぶりに開催された北海道ハムフェアに出展した。
(JA8IRQ)
【小ネタ】BNCコネクタの保護キャップ
JG3ADQ 永井正範
リグとか測定器の入出力端子として良く使われるBNCコネクタですが、長期間端子をむき出しにしているとホコリが溜まったりツヤがなくなったりで、何とかしたいなと思っていました。
ホームセンターでキャップのようなものはないかと探してみると、φ9配管用キャップ(6個189円)というのを見つけました。やわらかい軟質塩化ビニール製で黒色と透明の2種類があります。
長さは15mmですがFT817の正面パネルにあるBNCコネクタに被せるには口元を3mmほどハサミで切ればちょうど良い寸法になります。
【図1】
【図2】
編集担当から
便乗して私の小ネタ。
ジャンク屋に10BASE2時代の構内LANに使っていたターミネータが100円くらいで売っているのをよく見かけるので、ダミーアンテナの代わりに使ってます。
【図3】
50ΩのBNCで、0.5~1Wくらいの耐電力があるようです。ピコの2Wでも短時間なら熱くなることはないので・・・(JA8IRQ)
【図4】
【小ネタ2】もの好きな皆様におすすめするキットは?
#1071 JA1VUC 星野隆敏>
JA1VUC 星野です。
Pixie2キットを送料込みで1100円で購入して思っていた以上に感度が良いので、専用MIXERを使ったDC受信機で12V電源時出力3WのFrog SoundsのTRXキットをケースと共に購入。3000円です。
【図5】Frog Sounds QRP TRX 基板の写真
【図6】回路図(鮮明なものは通販のページにあるリンク先よりpdfファイルでダウンロードできます)
水晶を7.000MHzに変えて7.003専用のCWトランシーバーが出来ます。
海外ネット通販のeBayとクレジットカード等、しきいが高い?、でも今後は必須のような気がします。
編集担当から
中国製キットなのですね。ミクサはNE602で、オーディオ増幅がLM386、終段は2SD882。それで日本円1492円(ケースは1300円台)です。
最近、中国系部品ショップのaitendoが面白いということを考えても中国がエレクトロニクス分野で急速に実力をつけていることがわかります。(JA8IRQ)
【小ネタ3】既成のクリスタルでVXOとIFフィルタを自作するためのツール
#1087 7L1WRK 小島 岳男
自作機の周波数構成を考える際に入手可能なクリスタルフィルタのVXO用水晶の組み合わせに悩むことは多いかと思います。
以前町田のS電気で入手可能な水晶振動子を組み合わせを検討するためのエクセルファイルを作成しました。
(ここをクリックするとファイル名XTAL_LIST.zipをダウンロードします)
下記のブログに掲載しているのですでにごらんになっているOMもいらっしゃるかと思います。
(オリジナル記事がある7L1WRK 小島さんのブログ)
【図7】エクセルファイルの表示例
縦横軸には入手可能な周波数がリストアップしてあります。
各セルには周波数リスト上で真上にあるIF周波数と真横にある局発周波数の和または差が指定された周波数になるかどうかを計算した結果が表示されます。
周波数は送受信周波数の上限と許容範囲で指定します。
表示周波数のままの場合は”1″、VXO側で逓倍が必要な場合は”2″、”3″のように表示されます。該当しない組み合わせの場合は”0″が表示されます。
水晶の額面周波数とフィルタ化した場合の中心周波数のずれは考慮していません。そこまで厳密にやっても無意味と考えました。
編集担当から
小島さん、紹介ありがとうございます。町田のS電気というのはこのお店のことなのでしょうね。(JA8IRQ)
【レポート】QRPなDXの世界 ~海外のQRPper
JA1KGW/JA2OP 青山憲太郞
(Kentaro Aoyama)
EA4RJ/QRPper、Rafa(Rafael)さんの500mWとのQSOの紹介(No.7)
前回No.6で紹介をしたEA3EGV/QRPer、Mikeさんに引き続き同じくスペインのEA4RJ/QRPper、Rafaさんを紹介します。
これまでの2AY QRP QSOは、21MHzのQRP ウインドウ周波数(21.06MHz)で、2001年5月07日から6月27日までに5回の2WAY QRP QSOをしました。何れもFT-817,500mWとButternut HF-9Vとの組み合わせでした。
Rafaさんからの1st 2WAY QRPのときは、当局はTS-120V、250mWと6エレ八木の組み合わせでした。当時は電波伝搬状況も良好でした。
QRZ.COMによると現在のEA4RJは、
Manuel Delcan, EA4RJ
28813 Pozuelo del Rey – Madrid Spain
となっていますから、EA4RJ/QRPper、Rafa(Rafael)さんは、QRVしていません。当局にとっては、忘れがたい2WAY QRP QSOの一つでした。
【図1】EA4RJ/QRPper、Rafaさんのカード(データ面)
【図2】EA4RJ/QRPper、Rafaさんのカード(文章面)
【編集担当より】
「あの人は今」ですが、ご本人は健在です。
一時、アマチュア無線の趣味を離れたときにEA4RJが失効したようです。
開局時からだとEC4ACX→EA4BPN→EA4RJ(失効)→EA4BPN(再開局)という順のようで、今もEA4BPNというコールサインで運用されています。
図1のカードの紙を貼った下に、以前(今も)のコールサインが透けて見えてます。
リンク先のQRZ.comページ(1か月前に最終更新)には、たしかに青山さんと交信した時のYaesu FT-817の写真があります。
EA4RJはもともとはお父さん(アルゼンチンではLU1EGL)のコールサインだった由。
お父さんと一緒の70年ころのシャックの写真(Home made transmitter for AM and CW, 2x6DQ6 final amp and BC348 US military receiver.)もなかなか味がありますね。
お父さんのシャックにかじりついていた少年が10年たつとHFキロワットで、30年たつとQRPにはまるというのがなんとも良い話です。(JA8IRQ)
編集後記&近況報告
#961 JA5PSJ/9 小谷一孔
60周年を迎えるこのクラブで活躍されているOMさん方からみると、私はまだまだヒヨコの段階だと思います。そんな私の今年一番の無線に関する出来事はこの会報発行のお手伝いをするようになったこと。福島さんの負荷を減らすよう役にたっていないのが心苦しいのですが、引き続き微力を尽します。これからもよろしくお願い申し上げます。
PS. arduinoって便利ですね。液晶表示器、arduino pro miniと1/10カウンタ等を使用して1000円足らずで周波数カウンタを作りました。30MHz位まで計測できるので60周年記念のトランシーバに組み込めそうです(写真1)。
【写真1】 arduino 周波数カウンタ
編集後記&近況報告
#678 JA8IRQ 福島 誠
札幌QRP忘年会開催
12月6日、ふる里札幌総本店(北1西3)で札幌QRPミーティングの忘年会を行いました。
【写真1】札幌QRPミーティング忘年会の様子
参加者はJA8AVC、JA8CXX、JA8DIQ、JA8IRQ、JA8JDQ、JH8BTS、JR8LJSの7名。
写真はこの画面にいないJA8JDQの撮影です。ザンギ(鶏から揚げ)、八角、ホッケなどをつつきながら歓談しました。話題は部品が小さくて(老眼も進んで)はんだ付けしにくいこと、キットを作っても失敗続きであること、ローカルのJA8JPOさんの475KHz挑戦のことなどなど。終了後、何名かはすすきの方面へと移動しました。
今年の工作教室
毎年、12月にはボランティアの工作教室でクリスマスツリーを作ってましたが、今年も勤務先の書店で子どもたちとツリーを作りました。今年は、トランジスタ2石の交互点滅回路をつくり、それで青3個、白3個のLEDを交互に点滅させることにしました。LEDはユニットとしてあらかじめ作っておき、回路部分だけを子どもたちに作ってもらいましたが、穴あき基板を使ったのでけっこう大変でした。なお、クリスマスソングのメロディICを組み込んで音が出るようにもしました。
【写真2】クリスマスツリーの実験中
【写真3】クリスマスツリーの回路図
今月も無事に発行できました。
◆会員の皆さんの積極的な投稿と編集担当小谷さんの大いなる手助けがあって、今月も無事に発行できました。
◆本格的なレポート原稿より、小ネタ、小特集の方が気軽に書いていただけることがわかりました。いろいろな会員の活動報告を掲載したいと思いますので、「こんな小さいこと」と思わずに気軽に投稿していただけるとうれしいです。
◆なお、1月号の原稿も募集中です。1月は昨年に続いて「年賀状特集」にします。あなたの年賀状(公開可能なもの)を編集部あてお送りください。パソコンが苦手な方は福島あて直接の郵送でもかまいません。(住所はMLや紙版会報などで確認してください。)また、製作や移動運用レポート、小ネタなどお待ちしております。宛先は qrpnews@jaqrp.net です。(@は半角@にしてください)
◆ それでは、みなさん、よい年をお迎えください。