JARL QRPクラブ会報 2017年12月31日発行 vol.60-07 The JARL QRP Club

投稿者: | 2017年12月31日




JARL QRPクラブ会報 2017年12月31日発行 vol.60-07



JARL QRPクラブ会報 2017年12月31日発行 vol.60-07

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JARL QRPクラブ会報 2017年12月31日発行 vol.60-07


No. 2017年12月号 目次 コールサイン 筆者
1 【運 用】 冬の小値賀(おぢか)諸島の巻 JR3ELR 吉本 信之
(Nobuyuki Yoshimoto)
2 【運 用】 CQ ham radio 創刊70周年記念アワード JA3PZM 大隅 康司
(Yasuji Ohsumi)
3 【お知らせ】  JA8IRQ 福島 誠
(Makoto Fukushima)
4 【編集後記】  JR7SOX 菊池 弘二
(Kohji Kikuchi)
5 【編集後記】  JA8IRQ 福島 誠
(Makoto Fukushima)


【運 用】 冬の小値賀(おぢか)諸島の巻

#0033 JR3ELR 吉本 信之

 長崎県は日本一の島嶼(とうしょ)県。その中でも難易度が高い小値賀諸島で渡海打電してきました。

1.島のインフラ

 渡海ルートは往路が博多港深夜発5時間のフェリー、復路が宇久島経由佐世保港行き2時間弱の中速船です。(写真1、写真2)
 800m滑走路の島の飛行場は閉鎖され猫が番をしていました。インターネットはADSLです。小値賀島の携帯電話無線塔が見えている範囲なら周辺離島でも圏内ですが、野崎島の東側全域は海上を含めAU3G,Docomo4G波が連続して圏外で、旧野首集落にある廃校周辺と建物中は圏内になりました。

 電力は本土から海底送電しています。飲料水は野崎島、六島に降った水を海底送水で足して2300人分の生活水をまかなっています。浄化は沈殿ろ過方式でろ過膜式ではありません。港のガソリンスタンドは日曜日営業していませんでした。クレジットカードのステッカーは港の乗船券売り場だけで目にしました。ATMも笛吹郷にある程度で宿を含めて現金決済になります。医療機関は国保の診療所と、歯科診療所が1件ずつあります。しかし薬局・薬店はありません。薬品類は必ず渡海前に調達してください。小値賀島は起伏があり自転車移動は若者でも厳しく老体の私はレンタカーを使用しました。


博多港のフェリー太古

【写真1】博多港のフェリー太古


中速船シークィーン

【写真2】中速船シークィーン

2.生物

 12月の渡海ですから蚊・ぬかか・虻・ブユ・ダニ・ムカデには遭遇しませんでした。しかし、繁殖牛の小値賀島、鹿猪の大繁殖地の野崎島には全て生息しています。(写真3)
 ゴールデンウイーク以降10月迄はディード系忌避剤・ヌカカ対策用の防護網帽子、ステロイド系軟膏、皮手袋が必須です。夏季は特にムカデや蜂との遭遇頻度か上がり、ポイズンリムーバも要ります。合宿施設を兼ねた廃校には、夏季に使った大量の蚊取り薬とスプレーが残っていました。離島のヌカカ出没時期は海鳥が島で営巣・繁殖し幼鳥が島を離れる迄を目安にします。
 また野崎島は宿泊者がいないときは土曜日午後便から月曜日の朝便まで無人島になります。無人島化で鹿と猪が大繁殖したこの島は鹿の糞が無い地面は無い程の成育密度で、鹿猪由来のクリプトスポリジウム等の水汚染が起きます。過去の離島旅でこれにやられたときは、治癒が長引き二か月で10kg体重を落としました。六島と野崎島は小型の膜ろ過を通した給水設備がありますがカートリッジ交換&機能維持次第です。今回はNGでした。野崎島で口にする水は港と廃校にある自販機のペットボトル水か煮沸水のみにしてください。


鹿猪の大繁殖地

【写真3】鹿猪の大繁殖地

3.運用結果

(JIA42-133野崎島)
 この島へ渡る町営渡船はフェリーターミナルから徒歩10分程離れた岸壁から出ます。上陸後島の港にあるビジターズセンターで島内歩きの注意を受けてから、20分程鹿の糞の転がる小道を登り鉄柵と電気柵で二重に鹿と猪の侵入を防ぐ砦に囲まれた廃校を目指します。夜間、島にはこの砦と港のビジターズセンター内しか安全を確保出来そうなところは無く、植栽の枝に乗せた40mL/1.5mH/Loopを展開し施設内の休憩施設で運用しています。(写真4)釣果は7MHz/CW/5Wで14局でした。


JIA42-133野崎島打電

【写真4】】JIA42-133野崎島打電

(JIA42-137斑島)
 島の外周道路西側にあるサンセットポイントで山肌の枝に同様のワイヤーアンテナを展開し打電しています。釣果は7MHz22局、10MHz9局でJK1TCV/QRPは10MHzで539、JA9CZJは7MHzで539で入感していました。(写真5)


JIA42-137斑島野崎島打電

【写真5】JIA42-137斑島打電

(JIA42-135黒島)
 島の港の植栽の枝に同様のワイヤーアンテナを展開し打電しています。運用後にJIA番号を136大島と打っていたことに気が付きました。必至でcall頂いた皆様申し訳ございません。老眼で読み違えました。釣果は7MHz/CW/5Wで19局でした。(写真6)


JIA42-135黒島打電

【写真6】JIA42-135黒島打電

(JIA42-131小値賀島)
船が来るまでの時間で港の立木の枝に同様のワイヤーアンテナを展開して打電を開始しています。終釣果は7MHz/CW/5Wで13局でJA7GBS/QRPは559で入感していました。(写真7)


JIA42-131小値賀島打電

【写真5】JIA42-131小値賀島打電

4.難易度UP

 今回の島旅も定年後のつもりにしていた島々でした。この後果たして幾つの島を歩けるかな。

【編集部から】

 今月も遠征記をありがとうございます。小値賀(おぢか)諸島は五島列島の北端なのですね。五島出身の知人から五島うどんをもらっていたことがありましたが、新上五島町で隣の島でした。次のレポートを待っております。(JA8IRQ)


【運 用】 CQ ham radio 創刊70周年記念アワード

#0344 JA3PZM 大隅 康司

 昨年、CQ誌創刊70周年を記念して発行されたアワードの特別賞「市郡区1000」の証書と盾がやっと届きました。早い局は2月中に完成したみたいですが、私の場合は10月までかかってしまい、No.は140/242。まあ、SSBでのQRP(600mW)じゃこんなもんですかね。
しかし、ここまでやれた一番の要因はリタイヤしてワッチする時間が増えたこと。歳を取るのも捨てたものじゃありません。(笑)


CQ70Aniv-AWARD

【写真1】CQ誌創刊70周年記念アワード

【編集部から】

大隅さん、特別賞おめでとうございます。「こんなもんですかね」と言えるのがQRPの良さかもしれませんね(笑)。(JA8IRQ)


【お知らせ】 

#0678 JA8IRQ 福島 誠

【訃報】JA4BRW 平尾三郎さん

 JA4BRW平尾さんあてのメールが戻ってくるようになったため、ご自宅あてにハガキを送ったところ、奥様より
「夫 平尾三郎は本年永眠いたしました。
 生前に賜りましたご厚情に深謝いたします。」
というお返事が届きました。

平尾さんは会員番号81番のベテランでした。
ご冥福をお祈りいたします。


編集後記&近況報告

#1099 JR7SOX 菊池 弘二

◆12月に入ってから定期の診察や高齢者向け脳ドックなどのイベントが次々にあって無線局を運用する機会が少なくなっていました。特にQRPコンテスト過ぎはQRPでの運用がなく、クラブ員としてとほほな状況でした。

◆今季は例年と違って降雪が早く、寒さに慣れていないせいか長時間のワッチが辛くなっています。
 クラブ員の皆様、風邪など召さぬようお気を付けて良い年をお迎えください。


編集後記&近況報告

#0678 JA8IRQ 福島 誠

◆ 会報12月号をお届けします。今月はみなさんお忙しいのか投稿が2本のみでした。

◆ 1月号の原稿を募集中です。あなたの実験、製作、運用レポート、小ネタなどを1月15日ころまでに編集部あてお送りください。パソコンが苦手な方は福島あて直接の郵送でもかまいません。(住所はMLや紙版会報などで確認してください。)宛先は qrpnews@jaqrp.net (@は半角@に)です。

◆ 今月のミニ工作

 秋月のデジタル電圧電流計を1000円で買ったまま長いこと放置していましたが、ちょっと時間ができたので思い立ってジャンクの電源に組み込んでみました。アルミ板の加工が必要なのでなかなか手をつけられなかったものです。


【図1】LEDデジタルパネルメータの外箱


【図2】抵抗をつないだところ。300Ωなので計算通り

 もとは新川のYK無線(すでに閉店)で買った定電圧電源で、12Vを入れて6V前後を出力するものでした。改造して電圧設定用の半固定抵抗を可変抵抗にしました。
 別電源が必要なのは不便ですので100Ⅴ→18V(9Vx2)のトランスを入れてブリッジ整流をして使うことにしました。可変抵抗で調整すると1.5V~13.8Vくらいまで変化するので実用には十分です。電圧と電流が同時に読めるので、負荷を接続すると電圧の増減で電流が変化する様子がわかります。


【図3】緑色LEDを接続、点灯させてみる


【図4】電圧を下げるとLEDが消えます

 アルミケースはあらかじめケガキしておき、通風孔をリーマーで広げたところにハンドニブラーを挿入してゴリゴリと切り取り、ギザギザの端にヤスリを掛けました。ひさしぶりのアルミ工作でしたが、思ってたより簡単にできました。

 これでちょっとした工作やバッテリの充電などいろいろに使える電源となりました。メータの針が振れる形にあこがれはありますが、便利なものはどんどん使ったほうが良いですね。