JARL QRPクラブ会報 2014年5月号 Vol.57-2


JARL QRPクラブ会報 2014年5月12日発行 Vol.57-2


No. 2014年5月号 目次 コールサイン 筆者
1 【フレッシャー特集】 JO7OZW 庄司 勇輝(yuki)
2 ALL JAコンテスト参加録 JH1HTK 増沢 隆久
3 ALL JAコンテスト参加録 JG3EHD 西村 庸
4 QRPなDXの世界 ~海外のQRPer~ JA1KGW 青山 憲太郎(Ken)
5 DX短信 JA1KGW 青山 憲太郎(Ken)
6 DX短信 JR4DAH 伊豆野 政好
7 屋根裏アンテナのその後 7K4VQV / AD7TN 坪井 望(Noz)
8 (続)7MHz・CW・QRPトランシーバーの製作 JA8CXX 高野 順一(JUN)
9 私のKX3の使い方 ~SSB変調時の遅延時間測定~ JO1UBD 丸山 裕二
10 (速報) JARL QRPクラブ役員会が開催 JARL QRPクラブ役員会
10 (速報) 国際QRPデー特別記念局運用開始 JA8IRQ 福島 誠
11 編集後記 JO1UBD 丸山 裕二
JA8IRQ 福島 誠

【フレッシャー特集】

QRPクラブ内の若い方に改めて自己紹介をお願いしました。今回はJA7YAA(東北大学)の庄司さんです。

オールバンド・オールモードSDR無線機開発が目標!

#1022 JO7OZW 庄司 勇輝(yuki)

Q:ハムを始めた切っ掛け
 小学4年の時から電子工作をしていました。電子工作のある回路を作るために、その参考書を求めて市の図書館に行った際に(当時、我が家にはインターネット環境がなかった)アマチュア無線の本を見つけ興味を持ちました。世界中と簡単なワイヤーアンテナで通信できるという内容にぐっと引かれたことを覚えています。その後、中学1年生で3アマを取得しました。無線機は高くて親に買ってとも言い出せず…それが今の僕の考え方である「ないものは作ればいい!」の原点になったと感じています。中学3年までに今井OMがCQ Ham Radioに連載していた回路の真似をして3台の無線機を作りました。どれも送信部がいまいち上手くいかず(受信機がないので当然)。それでも楽しかったです。高校入学と同時にFT-817を購入して、ようやくOn Airできました。

Q:普段のハム活動状況(固定or移動、バンド/モード、地域の状況)
 最近は研究が忙しいのと、仙台市内に引っ越したため、あまり運用していません。東北大学アマチュア無線部で部室に集まる際に、部の設備で運用したり、コンテストに参加したりという具合です。私のメインの活動は無線機を作ることです。近年、共振コイル等の受動部品の入手が困難になっています。この環境下で無線機づくりを楽しむための一つの手としてSDRがあると考えます。自作派ハムの方や学生ハムに喜ばれるようなPCいらずのSDR無線機を開発することが当面の目標です。ちなみに、周波数は18MHzが好きです。モードはCWとSSBが五分五分という感じです。

Q:使用している機器類(無線機、空中線など)
 FT-817、自作アンテナ(5/8λバーチカル、300Ωフィーダ給電ダイポール等)

Q:QRPクラブ入会の切っ掛け
 中学生の時にCQ Ham Radioで見かけて、ずっと入りたいと思っていましたが、当時はインターネット環境がなかったのですぐに入会することはできませんでした。

Q:今後の活動計画/予定/興味のある分野(DXハント、コンテスト参加、自作など
 東北大学アマチュア無線部の今後の活動予定は以下の3つがあります。

  • 1.ARDFへの参加(参加準備、機材開発) 
  • 2.学生向け低価格・高性能YAAオリジナル無線機開発 
  • 3.各種コンテスト参加
  •  先日、ARDFを活発に行っている方が入部しました。この方からARDFについて話を聞いて部員一同やる気満々です。体を動かすスポーツの要素もありつつ、無線の簡単な知識があれば始められるということで、アマチュア無線初心者でも受け入れやすいのではないかと期待しています。今後、アマチュア無線部の第二の活動内容になることを期待しています。ARDFについて調べた結果、国産ハードウェアがほとんどないことがわかりました。そこで、現在東北大学アマチュア無線部ではデジタル信号処理を用いた高性能なARDF受信機の開発を行っております。補助機能として、100~1000MHzのキャリアの外部出力機能、HF&125~440MHzのSSB,AM,CW,FM受信機能、IQ受信ベースバンド出力機能を備えます。可能であれば有償配布を行い、ARDFを学生ハムに広められればと考えています。

    JO7ZOW-1

    【図1】ARDFへの参加

    2.学生向け低価格・高性能YAAオリジナル無線機の開発
     学生向け低価格、高性能YAAオリジナル無線機開発を行う予定です。こちらは1.9~50MHzのオールモード、オールバンドQRP無線機です。送信電力は2~3W程度にします。今流行りのSDRですが、PCなしでスタンドアローン動作を可能とすることにこだわっています。この無線機を低価格で販売できる見込みがあります。一般の方には少し高めに価格を設定するつもりです。開発状況は逐次報告します。

    3.各種コンテスト参加
     先日はALL JAコンテストに部を挙げて参加いたしました。21MHzのアンテナが故障しているため、コンテスト中にヘンテナを製作しました。予想以上に苦戦しましたが、飛びには満足です。現在ヘンテナHB9CVを作ろうかという話が出ていますhi。新入生も積極的に交信を行ってくれました。見ていて頼もしかったです。シニアのメンバーはCWスキルを上達させることが今後の課題です。

    JO7OZW-2

    【図2】タワーと21MHzヘンテナ

    JO7OZW-3

    【図3】アンテナ修復

     私にとって、今年が最後の学生生活になります。来年4月からは就職先において無線ハードウェア開発を行うことになりました。これから1年、得意なハードウェア開発を通じて学生ハムにアマチュア無線の楽しさを広めるために頑張ります。

    以下の写真は新歓BBQ,鍋パーティーの様子です。最近は部員が増え賑やかです!

    JO7OZW-4

    【図4】新歓BBQ

    JO7OZW-5

    【図5】東北大学アマチュア無線部員

    《資格》 1アマ
    《年齢》 23歳
    《出身》 宮城県栗原市
    《所属》 東北大学 電気通信研究所 通信工学専攻 修士2年
    《研究》 920MHz帯広域無線センサネットワーク向け直接拡散方式送受信機の研究・開発(FPGA論理回路設計、RF回路設計、制御系プログラミング…他にハードウェアの知識があるメンバーがいないため仕事が盛りだくさん(泣))

     

    編集担当から

     庄司さん、投稿ありがとうございました。フレッシャー紹介を企画しましたが、もう既にベテランな領域で恐縮です。
    さて、自らの手で作り上げるという精神はハムの原点で、クラブOM諸氏に通じるところがありますね。完成品は、分解しないと気が済まないというところでしょうか、最新のSDRに挑戦する姿勢は東北大学の研究環境や指導教員の方々などの影響もあったのでは思います。
     クラブ内には、それぞれの分野に長けている方々が多くおられますので、大いに活用していただきたいと思います。クラブ員の方々、特に東北大OBの方々、どうぞよろしくお願い致します。(丸山)


    ALL JAコンテスト参加録

    #003 JH1HTK 増沢 隆久

     今年は珍しくフルタイムの参加でした。
    といっても、日曜日はいつも見ているテレビ番組が目白押しなので、間がとびとびでしたが・・・。
    呼んで振られ続きの合間にタマ~に応答あり、ということで、結局15局11マルチ。
    もちろん振られるのには慣れてますが、今回はその程度が激しかったみたいです。
     どうも電離層の状態が割と均一だったようで、こちらで入感する時、周り中にも広く入感し、周りがスキップするとこちらもスキップという感じで、こちらと相手局の間だけが良好という都合の良い状況がほとんど出現しなかった気がします。
     毎度のことですが、H局がやたらと多く、先だってのQRPコンテストとの違いをいやというほど実感しました。
    しかし、受信に苦労したはずなのに、わざわざ「FB QRP」と打ってくれる局もあって、嬉しかったです。
    7MHz、CW、30mWでの参加で、マルチの遠いところは 39, 25 ぐらいしかとれませんでした。

    編集担当から

     増沢さん、投稿ありがとうございました。僕は6m SSBでの短時間の参加でしたが、こちらも昨年以上に”H”が多く、いつもの呼び回りでは振られる頻度が多かった印象です。でも、最近はスプラッターをまき散らすような変調は減ってきたように思います。”P”局はお互いに呼び回りに徹していたのか、昨年よりQSOは少なく、いつも”P”で参加されているOMさんを発見すると、妙に安心しました。


    ALL JAコンテスト参加録

    #979 JG3EHD 西村 庸

     ALL JAコンテストに参加しました。このコンテストは初参加です。結果は,7MHzCW出力2.5W で8QSO、14MHzAM出力5W で1QSO でした。
     4月26日夜に7MHz、27日午前中に14MHzにQRVしました。
    2.5WのCW QSO応答率は100発100中というわけには行きませんが、約1時間半の運用で8QSOは私にとってはほぼいつもどおりでした。コールサインと6文字程の情報交換なら “P” で十分です。
     しかし14MHzのAMは予想通りかなりキビシイです。S9+~9+20dBの信号に応答してもなかなかQSOが成立しません。
    相手からは「JG3?・・・・・」「サフィックスをもう一度・・・・」「ちょっとキビシイです。後ほどお願いします。」などしか返って来ません。
     3月のARRLコンテストの再現(続編)のようで、太平洋横断どころか国内QSOも無理かと思いました。
    昼前になってやっとJR6CSY局とQSOできました。サフィックスとナンバは5~6回程送りました。

    Tnx 気長に相手してくれたJR6CSY


     このコンテストは、クロスモードQSOは禁止ではないのですが、電話と電信で運用周波数が分かれています。
    電話によるQSOがキビシイ時にはモードを電信に切替えるというのが通信のテクニックだと思うのですが,こんな気の利いた?ルールにはなっていないようです。(参加カテゴリは電信電話部門です。)
    QRPクラブのルールならOKでしょうか?
     それにしても聞いた限りでは、14MHzの電話で ”P” は聞こえませんでした。

    編集担当から

     西村さん、投稿ありがとうございました。4月号に掲載の自作機での実戦報告ですね。AMモードでは、一応相手局は反応してくれるのですね。水晶の入手が比較的容易ですので、Tr式ですが14MHz AM送信機の製作を検討したいと思います。
     14MHzというと、海外DX向けな”H”ばかりという印象がありますので、”P”での参加はますます肩身が狭そうですね。バンドは違いますが、移動運用の”M”には殆ど振られることが無いので、”H”局との間には上り/下り電界強度のインバランスと環境ノイズなのかなぁーと想像しています。
     まだまだ今シーズンはコンテストが多くありますので、続報をお待ち致します。(丸山)


    QRPなDXの世界

    海外のQRPer

    #377 JA1KGW 青山 憲太郎 Kentaro Aoyama

    DH1BBO, Olafさん、0.5WとWindomで28.06 MHhzでQSO
     2014年3月23日、夜は相変わらずEUが28.06 MHzでオープンしていました。1510にUX4IF/QRP、Olegさん、15:50OH6NPV/QRP、Raunoさん、20:25にDH1BBO/QRP、Olafさんと2WAY QRP QSOができました。この内DH1BBO/QRP、OlafさんからQSLカードが届きましたので紹介をします。

     DH1BBO/QRP,Olafさんとは過去に10回のQSOをしています。周波数は、14、18、21、24および28 MHzの2WAY QRP QSOでした。しかも昨年からは28MHzで4回もQSOをしています。今回は、DH1BBO/QRP、Olafさんは、0.5WとWindom アンテナとの組み合わせでのQRVで、お互いに559のRSTレポートの交換でした。
     因みに、私は5WとTH11DXアンテナとの組み合わせです。Windomアンテナは、ご承知のように7MHzダイポール・アンテナを1/3の所に給電すると、インピーダンスが約300Ωとなり偶数高調波のマルチバン・ドアンテナとして動作します。28MHzでは、ビームアンテナが屡々良く使われていますが、簡単な単線アンテナもコンデイションとタイミングさえ合えば0.5WでもEU―JAの2WAY QRP QSOができます。

    From DH1BBO/QRP
    【DH1BBO/QRP OlafさんのQSLカード】

    From DH1BBO/QRP
    【DH1BBO/QRP OlafさんのQSLカード】

    編集担当から

     青山さん、投稿ありがとうございます。先月に引き続きハイバンドでのDXですね。たまに28MHzをワッチしますが、痺れ切らして6mへQSYしてしまいます。報告いただいた時間帯、夕方から夜が狙い目なのですね。クラブの皆様も、ワッチしてDXを狙いませんか?(丸山)


    DX短信

    #377 JA1KGW 青山 憲太郎 Kentaro Aoyama

     この原稿を書いている4月26日、SWC宇宙天気予報センターの黒点の最近10日間の観測値は、下記の表の通りです。DXを楽しんでいるOMから黒点が250を超しているとメールを受けたのが4月16日でした。太陽は気まぐれと言いますが、その割にはA-indexが大きくQRP QSOの成果は上がっていません。

     一方、NASAの 『Solar Cycle Prediction』  の最新版Prediction for Sunspot Cycle 24 (Updated 2014/04/04)によると下図のように報告されています。これで見ますと各サイクルの約11年周期は変化して、サイクル24の山の2つ目は、2015年~2016年前半ぐらいまで期待が持てるかなと思いますが、皆さんはどのようにご覧になっていますか?

    JA1KGW

     3月16日から4月16日までのQSO

    日時
    局名
     周波数 
     OP 
     リグ 
     3月18日 04:40 (JST)    KF7WNS/QRP   28.060  Gary   5W
     3月20日 14:50 (JST)    OH6NPV/QRP   28.060  Rauno   5W,Loop
     3月22日 17:35 (JST)    DH1BBO/QRP   28.060  Olaf   0.5W,Windom 
     3月23日 15:10 (JST)    UX4IF/QRP   28.060  Oleg  5W
     3月23日 15:50 (JST)    OH6NPV/QRP   28.060  Rauno  5W,Loop
     3月25日 16:45 (JST)    BG3UIV/QRP   28.060  Shj  5W
     3月27日 17:05 (JST)    IT9QAU/QRP   28.060  Feri  5W
     3月29日 17:30 (JST)    UA3BX/QRP   28.060  Andrej  5W,GP
     3月30日 17:00 (JST)    UB9OBJ/QRP   28.060  Vlad  5W,DP
     4月 5日 17:45 (JST)    RA3WDK/QRP   28.060  Ivan  5W,DP

     この内、1st QSOは、2局でした。

     バンドの伝播状況をぜひお教えください。レポートは、kenawoyama@nifty.comまでお願いをします。(@を半角に変えてください)

    編集担当から

     昔は今よりも楽にQRPで世界中と交信できたという話を聞いた事があります。現代との差は環境ノイズの多さなのかと想像していました。報告いただい太陽黒点グラフは、中期間の移動平均では下がっていますね。手元にあるのは一巻古い理科年表(平成25年/第86冊)ですが、102頁の『太陽黒点相対数』のグラフを見ると、100年毎にピークがありそうです。
    最近では、太陽活動によって地球へ降り注ぐ宇宙線(陽子)によって、電子計算機の半導体メモリ素子に対する影響が無視できない様相です(パリティエラーとして発現する現象)。無線通信には喜ばしい太陽活動の上昇ですが、コマーシャルには変に忙しくなるので………複雑な気持ちです。(丸山)


    DX短信

    #172 JR4DAH 伊豆野 政好

     昨年のAADXコンテストCWでの出来事・・・。月曜の早朝5時前、深夜から早朝にかけてのこの時間帯は
    本当に辛い時間帯です。本人はほとんど居眠り状態でパソコンが勝手にCQを出し続けています、周波数は14メガ、ビームはUゾーンやヨーロッパ向けの北北西。
     空振りCQが何十回も続いた後、受信に移ったら強力な信号が応答してきます。おっ久々のお客さん、ピピピピーッ ピピーピーピッ・・・えっ?VP8……今までの眠けもブッ飛んで、途端に頭が真っ白になります。
     VP8NOとキーボードを叩いたものの、ウソ?ホント!。今の状況が信じられずUP8?と聞くとVP8との返信。間違いありません、今の信号は南米南端のフォークランド諸島からのものです。
     自分の5W のCQがヨーロッパも大西洋も飛び超えてへ届いていたことと、その信号に応答があったことに大興
    奮、もちろん開局以来のスーパーQSOです。
     その後SASEを送り数週間でQSLカードをCFM、この出来事は夢ではありませんでした。
     あの一瞬、JA~VP8間の電波の窓が開いたのでしょうね、こういう事もあるから無線は止められません。

    VP8NO

    編集担当から

     伊豆野さん、投稿ありがとうございます。CQ中に突然の応答、それも予想外のDXで驚きの様子が伝わってきます。QRPでフォークランドとQSOとは、本当に貴重なQSOですね。アンテナが逆に向いてますので、ロングパスなのでしょうか。電離層状態の数々の偶然がもたらすDX通信。無線の醍醐味ですね。(丸山)


    屋根裏アンテナのその後

    #525 7K4VQV 坪井 望 Nozomi Tsuboi (AD7TN)

     仕事のため、アメリカのミシガン州に転勤して3年半が過ぎました。引越し先でのアンテナ設置に悩み、試しに屋根裏にロングワイヤーを張ってみたところ、これが予想以上の結果になりました。そのことをまとめた記事が、CQ誌本年2月号で紹介されました。

     昨年11月のWW CWコンテストで、5W + 屋根裏アンテナでWACが出来たことは、今でも驚いています。このシステムで運用を続けていますが、FBな点は、

     1) 雪や強風でエレメントが切れない (この冬、ミシガンを何度も大寒波が襲い、大雪が何度も降り、アンテナのエレメントが切れたという話をローカル局から何度も聞きました)
     2) アンテナが見えないところに設置されており、XYLに文句を言われない(笑) 

    CQ誌で記事が掲載された後、アンテナについて質問を受けました。
    (Q:質問、A:回答)

    Q1:エレメントは真っ直ぐ張っているのか? 

     A:16メーターの線を直線には張れないので、屋根の上から見るとV字に張られています。
      *28Mhzだけは、このエレメント長ではマッチングが取れなかったので、もう一本6メートルの線を張りました。

    Q2: 長さは計算されたものか?

     A2: ジャンク箱から出てきたビニール線が、ちょうど16メーターの長さでした。
     アンテナ・カップラーで1.8~24メガで同調出来ます。
     28だけは、別の全長6メーターの線を用意しました。

    Q3: グラウンドはどうしているのか?

     A3: ガスコンロの油飛び散りを防ぐ「レンジガード」、50cm × 100cm程度を2枚、
      ぐるぐる巻きにした5メーターのビニール線を5本、運用しているテーブルの下に置いてGNDとしています。
      レンジガードは、日本に昨年一時帰国した際に購入したものです。


     昨年12月からJT65の運用を始めましたが、5Wの出力でも14、21メガでCQを出すと南米、ヨーロッパからも呼ばれます。3月22日にはQRPクラブのJA4DQX 平山さんとのスケジュールQSO成功、4月上旬にJT65モードでもWACが出来ました。30エンティティ(eQSL)との交信実績があります。

     屋根裏アンテナが成功したのは、以下の理由があると思います。

     1) 建物が木造であること
     2) 屋根裏に10メーター以上のエレメントが張れたこと
     3) 2階建ての住居で、上の階がないこと(エレメントは地上から約8メーター高に設置)
     4) 近接した住居がないこと
     5) 角部屋であること

     引越し当初に2階のシャックの窓から10メーターのエレメントをうちの玄関そばの立ち木に展開した時は、ほとんどQSOできなかったので、アンテナの設置仕方が次第で電波の飛び大きく変わることが今回の経験でよく分かりました。

     屋根裏で作業される場合は、帽子やヘルメットを被り頭を守る、埃がひどいので防塵マスク(ホームセンターで購入)をして、くれぐれも怪我のないように気をつけて下さい。

     日本からミシガン州まで約1万キロの距離があります。
     アメリカでも西海岸、東海岸地区と比べると、私が住んでいる中西部とJAは伝播的に難しい位置にあるようですが、私の弱い信号が聞こえ(見え)ましたら、ぜひピックアップを宜しくお願いします。

    72/73

    7K4VQV/AD7TN
    【シャックの写真 頭上に見えるのが、屋根裏への入り口】

    7K4VQV/AD7TN
    【無線機が置かれている机の下に見えるのがGNDとしているレンジガード】

    7K4VQV/AD7TN
    【ぐるぐる巻きにしているGND線】

    7K4VQV/AD7TN
    【屋根裏の状況 左の線が16メートル、右の線が6メートル長のエレメント】

    編集担当から

     坪井さん、投稿ありがとうございます。『ハムのラジオ』2014年1月12日号のQRP特集 で紹介された屋根裏LWアンテナの詳細を知る事が出来ました。
    このアンテナで6大陸とのQSOが出来たという事で、多くのアパマンへの参考になるのでは思います。
    ところで、QRPerでTS-570をお使いの方は多いですね。僕の周辺でも何局かいらっしゃいます。ファイナルのMRF255が秋月電子で放出されていたので確保しました。570は生涯使おうと思います。(丸山)


    (続)7MHz・CW・QRPトランシーバーの製作

    #971 JA8CXX 高野 順一(JUN)

     会報4月号に製作記事を掲載していただきましたが、回路図に誤りを発見しました。
    また、手書きで見にくかったので、回路図エディタ(BSch3V)で書き直していましたが、その作業中に更に数か所の間違いに気付いて修正しました。
    ブロックダイアグラムも文字が小さすぎたため修正しましたので、続篇として再掲載させていただくことになりました。
    (小さくて見にくい場合は、図や写真を右クリック、「名前を付けて画像を保存」を左クリックして保存した後、そのファイルを開くと拡大して見ることができます。)

    JA8CXX ブロックダイヤグラム
    【ブロックダイヤグラム】

    JA8CXX 回路図
    【回路図】(クリックすると大きく表示されます)
    (2014/6/22 回路図一部修正、ブレークイン回路の2SA1015の極性が違っていたのを訂正しました。)
    (2014/8/2 回路図作図ミスのため再修正、ブレークイン回路の2SA1015のベースに抵抗を入れ、また受信機混合回路の2SK241のゲートの抵抗を取り去りました。)

     パネル面の塗装、文字について、たくさんの方(本当は2名ですが)からお問い合わせがありましたので、簡単に説明させていただきます。
    パネルはJw_cadというフリーソフトを使用して作画して、インクジェットプリンタで印刷して、マットタイプのラミネート加工をしました。
    これを薄い両面テープで貼り付けてあります。
    Jw_cadは0.1mmの精度で製図でき(0.01mmも可能?)、背景、文字、線の色を自由に決めることができます。
    参考までに、ラミネート加工前のパネル原画(赤文字バージョン)を添付します。

    JA8CXX パネル
    【パネル原図】

     マットタイプのラミネートは「高級感のある落ち着いた雰囲気」といううたい文句が気に入って採用しましたが、商品の注意書きには、「マットフィルムは表面に特殊な処理を施しておりますので加工後に原稿の見え方が少し白っぽくなることがあります。」と書かれています。
    実際、私の作ったパネルの下地は黒で印刷したのですが、仕上がりは少しグレーっぽくなりました。
    普通のラミネートの場合は、ピアノブラック風になり、文字も鮮明に見えるようになりいい感じですが、写真を写す時に表面が光ったり、周りが写り込んだりして、綺麗に写すのが難しいようです。一長一短ですね。

     おしまいに、このトランシーバーその後の運用についてですが、主にコンテストで、実用性や性能を試しています。
    完成後、これまでに48局ほど(国内24局、海外24局)と交信できました。
    3月3日の雛コンテストでは、19:27(JST)、思いがけずN6TI局(カリフォルニア州)から呼ばれました。国内コンテストと思って参加していましたので驚きました。
    あとで規約を良く見ると全世界のアマチュア局対象でした。
    秋家OM、ありがとうございました。

     4月12日、13日のJIDX CWコンテストでは、USA西海岸、カナダ、ロシア、モンゴル、韓国と交信できました。
    13日04:15(JST)頃にはDL2SAX(ドイツ)のCQ JIDX がRST369で入感、何度もCALLしましたが空振りでした。
    だれも呼ぶ局がいないようでチャンスだと思ったのですが、10分くらいで聞こえなくなりました。

     4月20日のCQMM DXコンテストではXE2S(メキシコ)、CX2AQ(ウルグアイ)と交信できました。
    19:30(JST)、7006kHzにてCX2AQ局のCQ MM TESTを受信、コールしたところすぐに気付いてはもらえたものの、なかなかこちらのコールサインを取ってもらえません。たいへん御苦労をおかけしましたが、お互い辛抱強く応答を繰り返し、やっとQSOが成立しました。RON OM、本当にありがとうございました。
     このコンテストは南米のCW愛好グループの主催らしいのですが、歴史が浅く参加局が比較的少なくて、QRMが少なかったことが幸いしたようです。
    当局にとって、これまでで最も遠距離(18,254km)の交信となりました。
    その時の感激は今でも心に刻まれています。

    編集担当から

     高野さん、続報の報告ありがとうございます。回路図が鮮明になりましたので、追試をする方が出てくるのではと思います。また、ケーシング時の型紙、意外と利用される方は多いのではと思います。メーカー製のようにカッコ良く仕上げられますので、僕も参考にしたいと思います。
    また、着々とQSOを重ねて、実用度も十分ですね。今後もこのリグでのQSO報告をお願いします。ところで、QSLカードには、このリグが写っているのでしょうか?

    (2014年8月2日追記)このトランシーバはハムフェア2014年自作品コンテストで自由部門優秀賞第一席となりました。高野さん、おめでとうございます。


    私のKX3の使い方 ~SSB変調時の遅延時間測定~

    #993 JO1UBD 丸山 裕二

     昨年に会員MLで報告したKX3のDSP変調の遅延時間について、測定してみましたので報告したいと思います。

     KX3をSSB変調で送信して、その送信波を別の受信機でモニターした際に、若干の遅延時間を感じました。DSPを利用した変調処理が行われていますので、ディジタル方式特有の遅延時間は有るだろうとは予想していましたが、それにしてはちょっと長いと感じました(携帯電話並みではありませんが)。そこで、マイク端子への音声入力と、KX3のRF出力をオシロで測ってみました。測定構成は図1の通りです。

    図1

    【図1】測定構成

     測定結果は、40ms~45msの遅延が認められました(図2、図3の通り)。

     PTTを押してすぐに話し出すのは、若干頭切れに至ると思いますので、気をつけたいものです。

    図2

    【図2】45.2msの遅延量

    図3

    【図3】43.4msの遅延量

    【追記】所有している唯一のIF-DSP機、IC-9100で同等の方法で測定してみましたが、出力差(KX3は0.1Wへ調整、IC-9100は2Wへ調整)により手持ちの通過型ATTが足りず上手く測定できないうちに時間切れとなりました。参考値として、2.6msでした。また、IC-9100はDSPを用いた”数値演算型平衡変調”と諸元にあります。ブロックダイヤグラムを見るとフィルタ式SSBのようにも見えるのですが、調べて行くとPSN方式のようです。いずれATTを調達して、再測定したいと思います。

    図4

    【図4】IC-9100ブロックダイヤグラムの一部


    (速報)JARL QRPクラブ役員会が開催

    JARL QRPクラブ役員会

     4月29日(祝)に新年度第一回目の役員会を行いました。これからの活動骨子/活動計画を中心に役員/監査役で協議を行いました。間もなく会員エリアに議事録を公開致しますので、しばらくお待ち下さい。また、旧役員からの引き継ぎも行われましたので、会計報告も合わせて会員エリアへ公開します。
     旧役員の方々を始め、これまでご支援いただいた方々、お疲れさまでした。引き続きQRPクラブをどうぞよろしくお願い申し上げます。

    2014年度役員

    JARL QRPクラブ 新旧役員/監査役の会議終了後のペルー料理店での食事会での様子。
    左から右に新事務局長JR1QJO, 旧会計JR3ELR/1, 会長JA8IRQ, 監査役JR7HAN, 監査役JE1UCI, 副会長JE1ECF, 会計JS1BVK


    国際QRPデー特別記念局の運用始まる

    JA8IRQ 福島 誠

     今年も4月26日から6月30日まで、4、6、9の各エリアでQRP記念局VLPが開設されており、2エリアも近日中に開局となるようです。特別記念局は現在はJARL QRPクラブの手を離れ、各地のQRP愛好者たちによって運営されていますが、開設・運用に尽力されている皆さんに敬意を表します。
     運用のスケジュール等は各地の運営グループによるWebサイトをご覧下さい。

    2エリア 8J2VLP

    4エリア 8J4VLP

    6エリア 8J6VLP

    9エリア 8J9VLP


    編集後記

    JO1UBD 丸山裕二

    ★今月号のフレッシャー特集は、いかがでしたでしょうか。皆さん多いに刺激になったのではないでしょうか。(僕も含めて)若い方々が後を追ってきています。QSOの際は、会員一覧でチェックしてみて下さい。きっとロングQSOになると思います。

    ★来月号は、移動運用のテクニックについて特集したいと思います。もし我こそはという皆様、投稿をお待ちします。

    ★今年のコンディションは、昨年に比べて一週間くらい遅れていると感じます。ALL JAでは、大規模なEsは無かったように思います。皆様のGW中は如何でしたでしょうか? 東京コンテスト、AMコンテスト、父島移動、南極……。バンド全体がアクティブな感じが出てきましたね。

    ★何か目標に向かって最短で突き進む経路が思い付くのは、これまでに無駄と思った回り道をした経験が糧となった結果なのではと思います。僕もかなりに回り道をしてハムに戻りましたが、未だ回り道ばかりしています。その切っ掛けは、素朴な「何でそうなるの?」ではないでしょうか。最近の会員MLに出ていた「発振回路」も同様に、いろいろな回り道(失敗を含む)をして、自分自身で試した経験が後々に役立つのではと思います。皆様の失敗経験の投稿をお待ちします。投稿の宛先は、qrpnews@jaqrp.net です。(@を半角に変えてください)

    ★KXPA100とKX3の50W化はファーム書き換えが終わりましたので、TSS待ちになりました。ちょっとパイルを抜きたいという時だけスイッチを入れようと思います。PX3は、ACAGに間に合ってくれたらなぁーと、後は2mトランスバータでKX3ラインは完成ですね。

    JA8IRQ 福島 誠

    ★新役員会による第1号の会報をお届けします。
    ★今年度の大きな目標を「次世代のQRPハムを育てる」ということにしました。私たちが先輩から教わってきたことを後輩たちに伝えていかなくてはなりません。今号の庄司さんはこちらが教わりたいくらいですが、今後、若い会員たちの活動を積極的に紹介したいと思っています。

    ★また、アマチュア無線の世界に新しく入って来た人や復帰してきた人にも、QRPの奥深い楽しみを伝えたいと思います。そのために会報やメーリングリスト、各地の懇親会など会員同士が交流できる機会を多くしたいと思っています。
    ★関ハムは7月19日~20日(土日)、ハムフェアは8月23日~24日(土日)いずれもJARL QRPクラブとして出展いたします。
    QRP愛好家のみなさん、どうぞスケジュールを空けておいてください。

              以上



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