JARL QRPクラブ会報 2015年8月11日発行 Vol.58-5
No. | 2015年8月号 目次 | コールサイン | 筆者 |
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1 | 【報告】関ハム2015に出展しました | JS1BVK | 山田 哲也 |
2 | 【告知】日本の夏 ハムフェア2015 | JE1ECF | 斎藤 毅 |
3 | 【告知】第3回 北海道ハムフェアのお知らせ | JA8IRQ | 福島 誠 |
4 | 【レポート】QRPなDXの世界 | JA1KGW/JA2OP | 青山 憲太郎 (Kentaro Aoyama) |
5 | 【小ネタ】7Kコイルのカバー外し | JG3ADQ | 永井 正範 |
6 | 【告知】2015年度 QRPクラブ主催コンテスト発表 | JA8IRQ | 福島 誠 |
7 | 編集後記&近況報告 | JA8IRQ | 福島 誠 |
【報告】関ハム2015に出展しました
#288 JS1BVK/3 山田哲也
7月18日~19日に、今年も関西アマチュア無線フェスティバルが、大阪府池田市の池田市民文化会館で開催されました。JARL QRP CLUB もブースを出展しまして、3エリア会員の有志各位がそれぞれ自作品を出展しました。
◆ JA3JJE 南さんは、ハニカムコイル巻器を出展されました。これは一昨年発表のものにさらに改良を加えた物で、ハニカムコイルを巻く際の巻き位置の微妙な差を自動で行うために歯車の歯の数を変えています。
【写真1】JA3JJE 南さんのハニカムコイル巻器
◆ JG3ADQ 永井さんは、ダイヤルを直線にした 50MHz/SSB トランシーバーと、チャンネルスキャン機能がついた7MHz/SSB トランシーバーを出展されました。
【写真2】JG3ADQ 永井さんの 50MHz/SSB トランシーバー
【写真3】JG3ADQ 永井さんの7MHz/SSB トランシーバー
◆ JR3TGS 稲田さんは、DDS/VFO と周波数カウンターを出展されました。
【写真4】JR3TGS 稲田さんの DDS/VFO
【写真5】JG3TGS 稲田さんの周波数カウンター
◆ JI3BSB 山本さんは、50MHz/DSB/10mW トランシーバーと、5石レフレックス付きスーパーヘテロダインのAMラジオを出展されました。
【写真6】JI3BSB 山本さんの5石スーパーヘテロダインAMラジオ
【写真7】JI3BSB 山本さんの 50MHz/DSB 10mW トランシーバー
◆ JS1BVK 山田は、EQT-1 のリメイクを出展しました。周波数可変ダイヤルに減速器を取り付け、バリコンをポリバリコンからエアーバリコンに変更しました。また、キーヤーを内蔵可能なようにするため、ケースを一回り大きな物に変更しました。
関ハム会場には、今年も多くの会員各位が来て下さいました。来年も同じく、大阪府池田市の池田市民文化会館で関ハムは開かれます。尚いっそうの会員各位のご来場をお待ちしております。
【告知】日本の夏 ハムフェア2015
#696 JE1ECF 斎藤 毅
8月22日(土)・23日(日)は皆さんも楽しみにしているハムフェアです。
今年は皆さんの自作品展示のほか60周年記念21MHzDSBキットの参考展示を予定しています。
ブースの場所は会場内一番奥の離れ小島(J-25)で隣は「28MHzAM千葉」様ただ1つです。落ち着ける場所のはずです。
当日、会場で入場券を購入予定の方は「ハムフェア運営センター」にて、入場券ではなく、クラブ名を申し出て出展者証を購入することをお勧めします。また、JARL会員証を提示することで特別割引料金が適応されます。
連日、猛暑が続いていますが、会場で生存証明できることを楽しみにしております。是非、クラブブースへ立ち寄りください。
編集担当より
いよいよハムフェア直前となりました。自作品等の募集については会報の5月号に記事があります。昨年は80名近い会員の参加がありました。今年もこのブースでは会員(正員)だけに 名札(裏面は会員証)をお渡しする予定です。それでは、会場でお会いしましょう(JA8IRQ)。
【告知】第3回 北海道ハムフェアのお知らせ
#678 JA8IRQ 福島 誠
9月5日(土)~6日(日)に、第4回北海道ハムフェアが開催されます。
北海道でのハムフェアは1988年に第1回、1989年に第2回、1991年に第3回と過去3回開催され、最近は行われてませんでした。今回は実に24年ぶりの開催となります。
北海道ではQRPクラブの会員が中心となって年に数回、「札幌QRPミーティング」という自作ファンの集まりを開催しており、その様子は過去の会報にも報告されています。(2014年3月、 2014年8月、2014年9月、2015年3月)
今回は、JARL QRPクラブと札幌QRPミーティングが協力して隣どうしのブースで出展いたします。札幌の仲間たちによるユニークな自作品の展示が準備されています。会場はJR札幌駅から歩いて10分くらいの札幌総合卸センターです。
初秋の札幌で、ご来訪をお待ちしております。もし宿が取れない場合は、宿泊北海道のサイトを参考にしてみてください。ネット経由の申し込みを受けてない旅館なども多数紹介されてますので電話をすれば空いていることがあります。
【レポート】QRPなDXの世界
世界のQRPper
#377 JA1KGW/JA2OP 青山 憲太郎 Kentaro Aoyama
~UA2FF/QRPper、Vladさんの100mWとのQSOの紹介(No.3)~
2004年7月10日、04:45JST,海外との2WAY QRP QSOによるエンティティー稼ぎのために、例によって早朝のヨーロッパ方面の14MHzでのオープンを狙って、QRP ウインドウ周波数数でCQを連発していました。本当に偶然にロシヤのヨーロッパの飛び地、KALININGRADのUA2FF/QRP、Vladさんから応答がありました。勿論、新しい エンティティーがゲットできたと大喜びでした。ところが、QSOの送受を繰り返すとしきりにVladさんが出力電力を繰り返し送ってきました。何時もの調子で1Wの出力だろうと余り気にも留めないでいましたが、“100mW”しかも“0R1W”と送信してくるのではありませんか、これまた本当に驚きました。何と100mWの送信電力とVeticalアンテナの組み合わせでした。数多くの海外の2WAY QRP局とのQSOができましたが、送信出力が100mWは初めての出来事でした。交換したレポートは、579/579で可なり良い電波伝搬状態だと思います。
【UA2FF VladさんのQSLカード】
因みに、当時の電波伝搬状況を推測するために、国立天文台 太陽観測所のホームページから抜粋したサイクル23と24のSSNの表です。
この表を見ますと2004年7月と現在の2015年8月のSSNの相対値がよく似ています。サイクル23もサイクル24も何れも相対値のSSNがピークを過ぎて肩下がりの時です。最近、14MHzでのQRVの機会が減っていますが、改めて2WAY QRP QSOのアクティビティを高めようと“やる気”を奮い立たせています。勿論、SSNに日々の大幅な変動などが有り、一概には決めつけられませんが、何か動機付けが必要な場合もありますね。
【太陽活動の変動】
編集担当より
青山さん、いつもリポートありがとうございます。ロシアならご近所のように思ってましたが、地図で確認するとカリーニングラードはほとんどバルト三国と同じエリアなのですね。東京から8432kmとあります。しかも100mWで! 脱帽です。(JA8IRQ)
【小ネタ】7Kコイルのカバー外し
#58 JG3ADQ 永井 正範
7Kコイルを巻きなおして使いたいときケースを外すのに苦労しますが、下のような方法でやれば簡単にはずすことが出来ます。
万力がなければモンキーレンチでも同じようにできます。
【図1】万力を6.8mmほどに開いてコイルを置く
【図2】ボビンの部分を丸い棒で軽くたたく
【図3】はずれました
編集担当より
永井さん、いつも小ネタありがとうございます。私も不器用なのでケースを外そうと思ってツメを折ったり足が抜けたりしていました。次回やってみることにします。(JA8IRQ)
【告知】2015年度 QRPクラブ主催コンテスト
#678 JA8IRQ 福島 誠
おまたせいたしました。今年度のQRPクラブのコンテストの詳細が発表になりました。
開催日時は 2015年11月3日(火) 0900JST – 2100JSTとなります。
詳細はJARL QRP Club 2015年 QRP コンテスト規約をごらんください。過去の規約や結果はこちらにあります。
昨年は154局(そのうち非会員が123局)の参加がありました。今年も多くのアマチュア局のご参加を期待いたします。質問などがあれば contest@jaqrp.org (@は半角@に変換のこと)あてにご連絡ください。
編集後記&近況報告
#678 JA8IRQ 福島 誠
QRP愛好者のみなさん、こんにちは。会報8月号をお届けします。
今まで編集長をやってくださっていた丸山さんがご自身の都合で7月号限りでスタッフを降りました。丸山さん、いままでありがとうございました。
当分は私が編集兼発行人として作業を行いますが、編集スタッフを募集しています。やる作業としては会報の原稿の依頼をすること、そして集まった原稿をHTML化し、画像を整理してブログに登録していくことです。ブログはwordpressで作っており、それほど複雑な構造やタグは使っておりません。ご協力いただける方はqrpnews@jaqrp.netあてにメールをください。(@は半角@にしてください)
なお、9月号以降の原稿を募集中です。宛先は同じく qrpnews@jaqrp.net です。
など、いろいろな記事をお待ちしております。
【近況】ラズベリーパイで遊んでみた(2)
ラズベリー・パイは名刺サイズの基板の超小型パソコンで、6000円以下で購入することができます。従来のArduinoなどのマイコン基板と違うのは、そのままでLinuxが動くことです。本業(書店)でイベントをやるついでに自分でも遊んでみた記録の、先月号の続きです。
イベントでの発表用にあまり難しくなくて、面白そうな工作をさがしていたところRaspberry Piで作るダンボールデジカメの作り方というのがみつかりました。
電子工作的にはLEDとスイッチをつけるだけですから超簡単です。ソフトの設定はちょっと難しそうですが、やってみることにしました。
ケースを段ボール箱ではなく食品用密閉容器(その名もUNIX)にしたほかはほぼ上記の記事通りです。
手順としては、以下の順番になります。
- 他のマシンでラズビアンOSをダウンロードし、マイクロSDカードに書きこむ
- ラズベリーパイに電源、モニタ、キーボード、マウス、LANケーブルを接続し、OSを起動・設定する
- 無線LANの設定をする
- OpenCVとwiringPiをインストールする
- dambo-camのプログラムをインストール
- Sambaをインストール(ネットでデータを共有させる)
- スイッチ、ブザー等を配線する
- ケースに穴を開け、スイッチ、基板等をとりつける
- 他マシンにteratermをインストールし、リモートで操作可能にする
- カメラで撮った画像が、他のマシンから閲覧できることを確認する
ソフトの設定はやはりうまくいかないことが多く、何度もやり直したりしましたが、記事の通り1ステップごとに進めることで動くようになりました。
注意することとして、起動時にはかなりの大電流(0.5A以上)が流れるのでスマホ用の電源およびケーブルが大電流に対応したものを使う必要があります。信号用の細いマイクロUSBケーブルだと0.3A程度しか流せないものがあり、起動に失敗することがあります。
【画像1】簡単デジカメのできあがり図
必要なものは以下のとおりでした。ラズベリーパイ以外には、それほど入手の難しいものはありません。
【画像2】パソコンケース用LED(ピンソケット付き)
私の住む地方都市にピンソケットを売っているお店はないので、パソコン工房で自作パソコンのケース用のLEDを購入しました。LEDもついていて好都合です。抵抗は入ってませんので、LEDに合わせて電流制限抵抗を入れてください。
無線ルータとして、スマートフォンを利用しました。カメラのスイッチを押すと、1枚の写真を撮影し、ラズベリーパイの中に保存します。それを、他のパソコンからネット経由で閲覧できるようになりました。色がちょっとおかしいので修正しています。
【画像3】簡単デジカメで自分撮り
【画像4】別のデジカメを撮ってみた。
カメラとして使うときには外部キーボードや外部モニタが接続できませんので、このノートパソコンからラズベリーパイをリモートで操作しています。
以上