JARL QRPクラブ会報 2020年3月22日発行 vol.62-06

投稿者: | 2020年3月22日

JARL QRPクラブ会報 2020年3月22日発行 vol.62-06

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JARL QRPクラブ会報 2020年3月22日発行 vol.62-06


No. 2020年3月22日号 目次 コールサイン 筆者
1 【運 用】 2020年新春花見打電の巻 JR3ELR/1 吉本 信之
(Nobuyuki Yoshimoto)
2 【お知らせ】QRPクラブからお知らせ JA8IRQ 福島 誠
(Makoto Fukushima)
3 【編集後記】 JR7SOX 菊池 弘二
(Kohji Kikuchi)
4 【編集後記】 JN3DMJ 松本 貢一
(Koichi Matsumoto)
5 【編集後記】 JA8IRQ 福島 誠
(Makoto Fukushima)

【運 用】 2020年新春花見打電の巻

#0033 JR3ELR/1 吉本 信之

1月31日から沖縄本島に渡海して花見打電をやってきました。(写真1)

八重岳の通称地獄谷に咲く寒緋桜とヒカゲヘゴ

【写真1】 八重岳の通称地獄谷に咲く寒緋桜とヒカゲヘゴ

今帰仁村(なきじんそん)はオーシャンビュー】

初日はロケ重視で今帰仁村のオーシャンビューの宿2階部屋(写真2)に陣取り延べ3時間程の運用で7&10MHz/53局交信していますが落ちが付きました。先月の奄美の請島、庄内平野打電と続いた機材の故障がまた発生!!カップラーの1.5D2V芯線が断線しました。使い捨てのT字カミソリで被覆と結束バンドをカットしてワニ口クリップ付きコードで断線個所をつなぐ処置で中断5分で運用継続しました。(写真3)

今帰仁村のオーシャンビューの宿2階部屋より

【写真2】 今帰仁村のオーシャンビューの宿2階部屋より

ワニ口付コードで応急修理

【写真3】 ワニ口付コードで応急修理

【うーじ(注1)畑の一軒屋】

二日目の宿もロケ重視で南部の八重瀬町内の丘の上に広がるうーじ畑の中の一軒屋です。ワイヤーアンテナはうーじの穂とガジュマルの樹の枝に引っ掛けただけの1.5mHです。こんな高さのアンテナでも2時間程の運用で7&10MHz/33局交信しています。(写真4,5)
ここで一つ御注意です。うーじ畑はネズミとそれを餌にするハブのお住まいです。冬の時期といえども皆さまは日が暮れてからのうーじ畑周辺の散歩は避けてください。めだまがキラリと光るハブの散歩と鉢合わせします。

うーじの穂とガジュマルの樹の枝に引っ掛けたワイヤーアンテナ

【写真4】 うーじの穂とガジュマルの樹の枝に引っ掛けたワイヤーアンテナ

2時間程の運用で7&10MHz/33局交信

【写真5】 2時間程の運用で7&10MHz/33局交信

【山学校(注2)】

無線ばっかりやっていたらなえてきます。今回も山や海川で遊んでいた小学生の頃に戻って、ハブ出るなと念じながら500年位前から50年位前まで現役だった斜面の岩窟墓をいくつか巡り、20世紀のころから定点観察しているヤンバルクイナたちの姿を求めて藪を歩いてと生気を養っています。(写真6,7,8)

道が白くなったらその先は養豚場

【写真6】 道が白くなったらその先は養豚場

ヤンバルクイナ

【写真7】 ヤンバルクイナ

ガジュマルの実

【写真8】 ガジュマルの木

【防疫対策】

今回の旅は出発前日に2月1日に那覇でダイヤモンドプリンセス号とのブッキングがあることに気が付き、下船客との近接接近を想定した措置を追加しました。(写真9)
沖縄本島のレンタカーは外国人の使用率が国内トップクラスですから、使用開始前に次亜塩素酸水を噴霧し、ハンドルとシフトノブ類、鍵、カーナビ画面を拭き、シガーライターにはプラズマ放電器を刺し発生期の酸素で侵入してくる外気中のウイルスも不活性化させてリスク軽減をはかっています。宿の室内は最初に次亜塩素酸水を噴霧し、ドアノブや調度品を拭き寝具シーツ類にも噴霧してから使用しています。これに加えて昨年後半から荷物のバッグに南京虫/トコジラミ対策の殺虫剤を入れて自宅への持ち帰り防止としています。直前に想定した通り、道中は何度もマスク姿の外国人の集団との接近がありました。旅の間は、恩師作の汎用型ウイルス不活性マスクを装着し、観光客が絶対に立ち寄らない所で加熱したものだけを口にするに留め、職場の土産も空港外で調達してリスク軽減をしています。見慣れたハブより、今回の未知のウイルスに何増倍気を遣って何倍も疲れた旅でありました。

防疫対策

【写真9】 防疫対策

de.JR3ELR/1

注1:サトウキビ。冬に穂が出てくると糖度が上がりますが穂の種に糖分を取られるので穂は刈り取ってしまいます。これは刈り取りから漏れて残った穂です。
注2:学校をさぼって山野で遊んだ小学生の使う島ことば。

【編集部から】

FBな場所の貴重なレポートをいつもありがとうございます。移動運用ではありませんが、沖縄では本島以外に渡嘉敷島にフェリーで渡ったことがあります。とても美しい島でしたが、今思えば、もっと防備して行くべきだったと思います。 (JN3DMJ)


【お知らせ】 QRPクラブからのお知らせ

#0678 JA8IRQ 福島 誠

★会員継続手続のご案内

QRPクラブの会員は、毎年正員としての会員資格を更新するしくみとなっています。4月以降も正員であることを希望する会員は、QRPクラブのウェブサイトにある『新規入会・会員継続申込』から所定事項・近況報告をご記入の上、申込をお願いします。
住所やメールアドレスなど会員情報に変更がないかたは、記入を簡略化できるようにいたしました。また、申込時に連絡先のメールアドレスにメールを送ることでアドレスの記入ミスがわかるようにしました。

会員継続の手続きがない場合、4月より準員となり会報への投稿や会の活動への参加に制限があります。
なお、近況報告は会員の年1回の活動報告で、会員継続の条件でもありますので忘れずにお書きください。近況報告はメールニュースなど会報に掲載させていただくことがあります。
退会したいという会員は役員会あてメール(qtc@jaqrp.org @は@に修正してください)に退会届を送ってください。

● 会員継続手続きがエラーが出てうまくいかないというメールが時々届きます。どうもシステム上のエラーのようです。お手数ですが、時間をおいて何度かやってもうまくいかない場合は役員会 qtc@jaqrp.org (@は@に置き換え)までお知らせください。

★ QRPクラブに関する連絡先のメールアドレスは以下のとおり

◆ QRPクラブの活動全般についての質問、ご要望、ご意見は qtc@jaqrp.org (@は@に置き換え、以下同じ)までお願いいたします。このメールは役員と監査役に届きます。メールには役員から必ずお返事を出します。
◆ アワード関連についての問い合わせ先はアワード担当へ award@jaqrp.net
◆ コンテストについての問い合わせ先はコンテスト担当へ contest@jaqrp.net
◆ 会報への投稿などについては編集部へ qrpnews@jaqrp.net

★ 創立以来の過去会員の名簿を作りました

QRPクラブの会員名簿はこちらにありますが、「過去に在籍したことのある会員で、復帰したいが会員番号がわからない」という方のために創立以来の会員名簿を公開いたしました。

この会は1956年に創立し、その後休止状態になって1971年に再建されました。この間の過去の会報に「入会者」として紹介されたコールサインを確認できた分のみ(57名)掲載しています。

1978年には、当時の担当のJH1FCZ大久保さんが会員番号制を始めました。この番号は今まで続いており、直近の入会者は#1197となっております。

もし、元会員で名簿への掲載が不都合であるという方がおられれば、役員会あて連絡をください。非公開にいたします。

★ 会長JA8IRQの退任について

QRP愛好家のみなさん、こんにちは。
前回の会報でお知らせしたとおり、私(JA8IRQ/福島)は3月末で退任いたしますので会長として会報に書くのは今回が最後になります。
QRPクラブは2011年に役員の引き受けてがなく会長、副会長、事務局長の3役が不在になり、1年間活動が休止しました。さすがにこれは何とかしようと思って2012年から、本格的な役員が出てくるまでのつなぎのつもりで会長職を引き受け、そのままなんと8年も担当することになりました。

この間に、クラブ会員だけのメーリングリストの発足、ネットに公開した会報(これです)の創刊、そして「QRP入門ハンドブック」の出版、「60周年会報DVD復刻版」の頒布などの活動を行うことができました。とくにハンドブックと会報復刻版では多数の会員、元会員のみなさまにご協力をいただいたことに御礼を申し上げます。また、毎年のハムフェアでは、全国のQRPファンと楽しいお話をすることができました。

もともと、私は「アマチュア無線が好き」というより「アマチュア無線家が好き」ということで会長を引き受けたこともあり、自分のQRP活動はさほどアクティブではありませんでした。最近は特に無線にかかわるエネルギーやアイディアが枯渇し、この会報も毎月の発行が難しくなってきたことを感じて、今期で引退することにしました。

幸い、あとを引き継いでくれる役員たちも出てきました。引き続きQRPクラブをよろしくお願いいたします。
では、みなさん、またどこかでお会いしましょう。


編集後記

#1099 JR7SOX 菊池 弘二

◆移動運用にアクティブな方々は実に様々な土地からQRVされています。全国各地からJCC、JCGをはじめいろいろなサービスをされていらっしゃる方とQSOするのも楽しいものです。
移動局の最大出力が50Wで、QRPerの最大出力が5Wなら、その差はたかだか10dBなわけです。QRPerのが1Wなら約17dBしかありません。
と、QRP局も簡単に聞こえてきそうなのに、これがなかなか聞こえません。それがまた、楽しい。「アマチュア無線は通信できないことを楽しむ趣味である」とJA8IRQ福島会長も説かれていらっしゃいました。

◆渡海運用で数多く寄稿されているJR3ELR/1 吉本OMのコールサインを J-クラスタ で検索してみました。
記録が残っている範囲で2005年7月30日から重複を除いて192スポットされていました。(2020年3月15日現在)
ただただ脱帽です。

皆様も良いQRPを。 72


編集後記

#0650 JN3DMJ 松本 貢一

◆ 4月から事務局長に加え、会報を担当させて頂きます JN3DMJ 松本です。現在、4月から活動できるように事務局長と会報担当の業務を教わっては自分なりに整理しています。今回は、まずは会報作成にトライするということで小生が編集いたしました。小生は下記ウェブサイトを公開しておりますが(最近あまり更新していない)、クラブのウェブサイトは勝手が異なります。会報作成では WordPress やら、レンタルサーバやら、会報以外でもさまざまの事務を理解する必要があり、無線とは違う趣味のようになってきました。至らない点もあるかと存じますが、よろしくお願いいたします。

JN3DMJ の QRP と自作のページ

◆ 4月号の原稿を募集中です。あなたの実験、製作、運用レポート、小ネタなどを4月17日頃までに編集部あてお送りください。パソコンが苦手な方は JN3DMJ 松本あて直接の郵送でもかまいません。(住所はMLなどで確認してください。)宛先は qrpnews@jaqrp.net (@は半角@に)です。


編集後記

#0678 JA8IRQ 福島 誠

◆ 発行人兼編集長として会報を作ってきましたが、今回で最後になります。今までのご愛読に感謝いたします。
◆ 15年ぶりに無線局の変更申請書を書いています。この間に集まったリグなどを保証認定しようと思ってリストを作っていたところ、2mFMの機種がないことに気づいて、思わずヤフオクでVX-1を落札(6k)してしまいました。なんと初技適機です。旧スプリアス基準機ですが、ピコの7、14、21、50、144などと合わせて保証認定に出します。渡島檜山支部の会員との連絡に使えそうです。